死に戻り令嬢は愛ではなく復讐を誓う
貧乏男爵令嬢イリアは、ある日現れたグラスウール伯爵家当主エルビスに求婚される。
恋をしたことが無いイリアは甘い言葉を囁くエルビスに一目惚れし、王子様が迎えに来てくれたと喜んで求婚を受け入れ、結婚する。
理想的な夫に優しい義両親に囲まれ、幸せな結婚生活を送っていた――――はずだった。子供が産まれるまでは。
「ああ、可愛いわ、エルビス。この子がわたくし達の子供になるのね」
「そうだよ、これで、俺も好きでもない女を抱く必要も、甘い言葉を囁く必要もなくなる。これからはアイラだけを愛することが出来るんだ」
イリアの代わりに子供の世話を甲斐甲斐しくしていたのは、グラスウール伯爵家に勤めていたメイドだった。
「どうして……! 返して! 私の子供を返して……!」
「しつこいな、この子はお前の子供じゃない、俺とアイラの子供だ」
産まれた子供は一度も抱くことなく取り上げられ、失意のまま、イリアは毒を盛られて殺された。
(許さない……! お願いです神様、私にもう一度チャンスを下さい! 次は全員地獄に落としてやるから!
私の人生がどうなってもいい、私も幸せにならなくていいから――――復讐をさせて。許さない! 絶対に! 私の全てをかけて地獄に落としてやる!)
平凡などこにでもいる令嬢だったイリアは、その日、神に復讐を誓った。
神はイリアの願いを叶え、イリアの命は、エルビスに求婚された歳にまで戻った。
(神様、感謝します。
私を裏切り、子供を奪い、毒を盛って殺した人達を全員、地獄に落とすと誓います)
エルビス様に二回目のプロポーズをされたイリアは、一度目の人生と同じように、求婚を受け入れた。自分を裏切り殺した憎い相手との結婚ですら、地獄に落とすためなら受け入れる。
(この目で、あの人達が不幸になる姿を焼き付けてやる。例え一緒に地獄に落ちることになっても、絶対に、地獄に落としてやる)
復讐に囚われた令嬢イリアの第二の人生は――――
不定期更新。
読んで下さりありがとうございます。
この作品は私の考えた世界の話です。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
あなたにおすすめの小説
終わりにします
「終わりにします」
その言葉とともに、侯爵令嬢シルヴィアは毒を飲んだ。
婚約者は妹を選び、父は妹だけを信じた。
誰にも必要とされなかった人生を終えたはずなのに、目を覚ますと三か月前へと時間は巻き戻っていた。
もう、誰かに愛されるためだけに生きるのはやめよう。
そう決めた彼女は、静かに運命を書き換えていく。
これは、一度死んだ少女が、自分自身の人生を取り戻すための物語。
「君を愛することはない」なら、私も愛する必要などありませんよね?
「私は君を愛することはできない。それだけは、今この瞬間にしっかりと覚えておいてくれ」
私は動かなかった。
ただ、静かに彼を見つめ返した。
私の沈黙を「絶望」と受け取ったのか、ヴィルフリートは鼻で笑い、部屋の隅にある一人掛けのソファに深く腰掛けた。
「この婚姻が、親同士が勝手に決めた政略結婚であることは君も知っているだろう。我が侯爵家は、一時の財政難により、君の実家であるローゼンタール公爵家の財力を必要とした。だが、それだけだ。私が心から愛し、生涯を誓った女性は、他にいる」
彼が口にした「他にいる女性」とは、社交界でも噂になっている男爵令嬢のこと。
名前は確か、ミリア。
儚げで、守ってあげたくなるような、庇護欲をそそる令嬢だと聞いている。
「今夜は別の部屋で休む。明日からは、互いに干渉しない生活を始めよう」
バタン、と大きな音がして、扉が閉まった。
その瞬間、私の心は決まった。
全てがどうでもよくなった私は理想郷へ旅立つ
「ああ、やっぱりあなたはまたそうして私を責めるのね‥‥」
ジュリア・タリアヴィーニは公爵令嬢。そして、婚約者は自国の王太子。
でも私が殿下と結婚することはない。だってあなたは他の人を選んだのだもの。『前』と変わらず━━
これはとある能力を持つ一族に産まれた令嬢と自身に掛けられた封印に縛られる王太子の遠回りな物語。
※なろう様で投稿済みの作品です。
※画像はジュリアの婚約披露の時のイメージです。
「君を愛したことはない」と婚約破棄されたので、私もあなたを忘れます
「君を愛したことはない」
その言葉を聞いた瞬間、胸の奥がひどく冷たくなった。
王宮の大広間。きらびやかなシャンデリアの下、多くの貴族たちが見守る中で、私は婚約者である第一王子レオン殿下と向き合っていた。
「だから、今日をもって君との婚約を破棄する」
静まり返った広間に、殿下の声だけが響く。
隣には、淡い桃色のドレスを身にまとった令嬢が立っていた。
平手打ちされたので、婚約破棄宣言に拳でお答えしました
婚約破棄を告げられ、婚約者に平手打ちされた——その瞬間。
伯爵令嬢イヴの拳が炸裂した。
理不尽に耐える淑女の時代は、もう終わり。
これは“我慢しない令嬢”が、これまでの常識を覆す話。
結婚式のパレードで夫が番を見つけましたので、花嫁の私は転地療養に出かけます ~三年後の離縁状をお待ちください~
獣人国の王に嫁いだ人間族の皇女リディアは、婚礼パレードの最中に夫が「番」を見つける瞬間に居合わせた。
花嫁の手を振り払い、番の少女を抱きしめる王。雨の中、一人で王宮に戻る王妃。
それでも国と国との約定である婚姻は解消されず、宰相は初夜の準備を命じる。
リディアは王に、自分が転地療養に出たことにして三年で離縁する筋書きをもちかけた。
そしてその夜、彼女は護衛騎士の狼獣人シグルヴと共に王宮を後にする。
そんな彼らに、王宮と帝国の両方から追っ手がかかる。逃避行の中、明らかになる番の真偽とは。
短編・完結。ざまぁ要素あり。
※「小説家になろう」にも掲載中です。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
婚約破棄を受け入れた瞬間、王太子殿下が青ざめました
王都でもっとも華やかな春の夜会。その中央で、王太子エドワードは冷ややかな目を婚約者へ向けていた。
「リリアーナ・フォン・アルベルト公爵令嬢。君との婚約を、ここで破棄する」
会場が一瞬で静まり返る。
リリアーナは淡い金髪を揺らし、静かに王太子を見つめ返した。
「理由を、お聞きしてもよろしいでしょうか」
「理由など明白だ。君は嫉妬深く、心が狭い。それに比べ、私は真実の愛を見つけた」
そう言ってエドワードが隣へ引き寄せたのは、男爵令嬢のセシリアだった。