削れる線と、触れてはいけない距離

建築科二年の朝倉湊は、ただ一言「建築を設計したい」と言った。
その言葉に一瞬だけ視線を止めた非常勤講師・東雲凌。
エスキスで交わされたのは、評価ではなく問いだった。
光を落とす理由。
影を設計する意図。
そして、削る勇気。
設計の線。
距離の線。
心を守るために増やした線。
それらを、本当に削れるのは誰か。
測る側と、測られる側。
まだ机一枚分の距離から始まる、静かな対話の物語。
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