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昔話
④昔話
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坂道を歩き続けて、足も痛くなってきたころ、やっと大きな木が見えてきた。
雨もやむはずないし、まだ木の根本にあるという祠も見えない。
なんとか歩き続けて、本当に巨木の近くまできた。もう少しみたい。
なんとか、村の人に言われた木に着いた。
見上げても上が見えないほどのとても大きな木。
わたしには、何の木かわからないけど、その木のもとにある祠を目指して、また歩いていく。
見つけた、いつ作られたのかわからないような古い祠。
その祠の前にいき、跪き祈りはじめた。
雨が止みますようにと。天気になって生活できるようにと。
正しい祈りなんて知らないから、そうやってずっと祈り続けた。
ずっと差していた赤い番傘も、雨で少し痛みはじめて、所々に穴が空いてきた。
どれだけたったんだろう。
いつの間にか眠っていたりすることがふえた。そばにあった岩に寄りかかってうとうとする。不思議とお腹も空いたと思わないし、それほど苦しいと感じなかった。
ただ、時々眠くなって寝てしまい、また目を覚まして祈る。それを繰り返していた。何日たったのか、数えるのもやめていた。
気がついて目を開けると、雨は止んでいた。
「よかった……」
でも、もう眠くて動けない。今度はちゃんと寝てしまおう。
次、目が覚めたら……
家に帰ろうかな……
誰かが頭撫でてくれるみたい、誰だろう?、父さんかな?
いっぱい頑張ったよ。見ていてくれた?母さんもいる?
わたしね、がんばったんだよ…。
誰?
父さんじゃない。人?
だれかな…?
眠くて動けないや…。
雨もやむはずないし、まだ木の根本にあるという祠も見えない。
なんとか歩き続けて、本当に巨木の近くまできた。もう少しみたい。
なんとか、村の人に言われた木に着いた。
見上げても上が見えないほどのとても大きな木。
わたしには、何の木かわからないけど、その木のもとにある祠を目指して、また歩いていく。
見つけた、いつ作られたのかわからないような古い祠。
その祠の前にいき、跪き祈りはじめた。
雨が止みますようにと。天気になって生活できるようにと。
正しい祈りなんて知らないから、そうやってずっと祈り続けた。
ずっと差していた赤い番傘も、雨で少し痛みはじめて、所々に穴が空いてきた。
どれだけたったんだろう。
いつの間にか眠っていたりすることがふえた。そばにあった岩に寄りかかってうとうとする。不思議とお腹も空いたと思わないし、それほど苦しいと感じなかった。
ただ、時々眠くなって寝てしまい、また目を覚まして祈る。それを繰り返していた。何日たったのか、数えるのもやめていた。
気がついて目を開けると、雨は止んでいた。
「よかった……」
でも、もう眠くて動けない。今度はちゃんと寝てしまおう。
次、目が覚めたら……
家に帰ろうかな……
誰かが頭撫でてくれるみたい、誰だろう?、父さんかな?
いっぱい頑張ったよ。見ていてくれた?母さんもいる?
わたしね、がんばったんだよ…。
誰?
父さんじゃない。人?
だれかな…?
眠くて動けないや…。
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