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中編

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 それから毎日、俺は彼女の相手を捜索した。彼女の執務室がみえる広場で訓練するふりして、全神経を研ぎ澄ました。
 だが、彼女の相手はなかなか尻尾をつかませてはくれなかった。
 気づいたら、彼女の控えめな喘ぎ声が聞こえるだけだ。
 あぁ、俺もやりて―――っ!

「もしかして……。」
 相手は一人じゃないのか?そう思い立つと合点がいった。彼女の部屋には毎日色んな男が出入りする。喘ぎ声が聞こえる前にいる男はいつも同じじゃない。

 何も知らなそうな見た目のくせに。
 一途そうな見た目のくせに。

 ……清楚ビッチか。

 それはそれで興奮するな。
 よし!俺がほかの奴らより、圧倒的にアンアン言わせちゃるっ。


 そして、俺はクローゼットに忍び込んだ。

 クローゼットの中は思った以上に暗い。だが、優秀な俺はすぐに暗闇に目が慣れた。
 あ、これはこの前の会議で来てたスーツだ。こっちは他国の王子の通訳してた時に来てたやつだー。この引き出しは何入ってんのかなー?お。ミント色のブラ。これはDカップ!そして揃いの紐パン!レースフリフリでカワエロだ。とりあえずポケットに入れておくか。
 いや、それはまずいか。いや、欲しい。

 そんなことをしていると、誰かが執務室に入ってきた。この足音は彼女だ。カサカサとビニールの音とともにこちらに近づいてくる。

 ガチャっと光とともに彼女が、クローゼット内に入ってきた。

 今だ!

 俺は素早く彼女を壁に押し付け、ドアを閉める。
 顔を見られないように片手で目を覆い、その魅力的な唇に触れた。
「いつもここでしてるんでしょ。こんな風に。」
 想像より柔らくて甘い。怖がらせないように優しく唇を味わう。

 彼女の膝の間に片足を入れ込みながら、耳を触ると小さなピアスが揺れる。
 こういう、控えめなアクセサリーの趣味も、どストライクだ。

 可愛い唇の間にチロチロと舌を入れると応えるように口が緩み、奥へ奥へと舌をからませるのに応えてくれる。その艶っぽい唾液を余すことなく喫する。

 優しく優しく背中から腰をなで、そのシルエットを楽しむ。
 あぁ、これを味わった男がほかにもいるのかと思うとマジでむかつく。

 手のひらは、太腿の裏まで下ろしそのまま軽く持ち上げ、俺の膝で支えると、いよいよショーツの割れ目に指を這わせた。

「ふぁ……」

 そう。これこの声。俺の中心はもう痛いくらい興奮してる。

「あんたのその声を抑えた息遣い。たまんないな。いっつもここからこの声聞こえるたびに、絶対犯してやろうって思ってた甲斐あるわ。」

 湿り気を帯びるどころか、もうぐちゃぐちゃのショーツのクロッチをずらして、指を差し入れる。流石清楚ビッチ!やる気満々だな。

「んぁ……ぁぁ……いつもっ……て」

「最初は偶然だった。執務室のドアが開いてて不用心だなって。そしたら、ここからあんたの小さな喘ぎ声が聞こえて。誰とヤってんのかは知らねぇけど、毎日毎日ヤってんなら、俺とだってヤっていいだろ。」

 蜜がたっぷりと絡まっている指をきゅうっと締め付けられる。
 毎日ヤってる割には、狭くて硬い。念入りにほぐしたほうがいいかもしれない。

「……んぅ……誰と……で」

「誰でもいいってか?こんなに指締め付けて。アンタがこんな淫乱なんてな。」

「んぁ……ぁぁ……ちが……」

「ここじゃないか、こっちか?」

 他の男と比べて下手だなんて思われたらたまらないからな。指を2本に増やし、ナカの気持ちいいところを探っていく。

「ふぁん……んん」

 ココもよさそうだけど、もっと好きなポイントがあるかあるかも知れないな。
 こういう時は言わせるに限る。

「……好きなところ教えろよ。」

「ぁん……んん……んっ」

 おぉ、ここも反応いいな。後でもう一回ここを重点的にいこう。

「……んん……んっ。笑顔がぁ……。」


「は?」


「んぁ……ぁぁ……あなたの笑顔んぁ……ぁぁ……が好きなん……です。」

「ちょっ、待て、違うだろ。」
 今、そういうのを言う場面じゃねぇだろ。
 笑顔ってなんだよ。笑顔って。
 思わず両手を離し、うずくまる。なんだよそれ。可愛いかよ。

 彼女はしゃがみこみ、俺と視線を合わせながら言った。

「ずっと、あなたが好きだったんです。」

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