紡いだ言葉に色は無い

 宍戸なつきは逃げられない。彼の不幸を誰も許してくれなかった、故に逃げる事すら許されなかった。だから、問題にぶつからないよう避けてきた。

「私の家に来て一緒に住まない?」

 彼女は言った。
 宍戸なつきは逃げられない。だから、答えなど考えるまでも無く決まっていた。
 ほんの少しだけ、幼位頃のヒーロー願望のような、万に一つの期待を抱いて。
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