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local rule
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大広間で始まった宴会は、今の時代には珍しいほどのアルハラ宴会となった。
「なんだ、敦
オメー全然飲んでねーじゃねえか」
「いや、日本酒は苦手で
すみません」
敦は次々と注がれる酒に口をつけながら、困り果てたように言った。
「酒も飲めんくせに、こんな美人の嫁もらってよー
オメーもなかなかやるなあ」
酒を注ぎに来た家主の三嶋が言うと、場がどっと沸いた。
三嶋は智にも酒を勧めたが、すぐに敦が割って入り
「妻はもっと飲めないんです」
と、庇い、自らがさらに飲む羽目になった。
「いやあ、しかし、敦も智さんも若くて良いね
この村には貴重な存在だよ、宝だよ。
奥さん、ワシはここの組合の会長をしている吉川と申します。
こんな田舎じゃが、どうか末長くよろしくお願いします。」
吉川は智の前まで来てそう言うと、頭を下げた。
「こちらこそ宜しくお願い致します」
智も慌てて首を垂れた。
それからも皆から代わる代わるに酒を注がれ、飲み続けた敦は完全に潰れてしまい、その場で寝てしまった。
酔い潰れた旦那に代わり、智は皆に酒を注いで回り、積極的に話をしてコミュニケーションを取った。
皆、久々に若い女性と話せた喜びと、智のとてつもない美貌に魅了され、敦抜きの宴は二時間半、大いに盛り上がった。
「あらあら、あっちゃん
こんなところで寝たら風邪引くよ」
ようやく皆が帰り始めた頃、知恵がやってきて敦に声をかけたが、全く反応しなかった。
「知恵さん、敦は大丈夫か?」
会長の吉川がそれに気付き、知恵に声をかけると
「ううん、ダメみたい。
智ちゃん、あっちゃんとここに泊まってって」
と、智を見つめて言った。
「すみません、でも‥」
智がその言葉に甘えていいか躊躇していると、吉川が
「知恵さん、組合の事務所に連れてくわ
あそこは布団もあるし」
と言って、敦を担ぎあげた。
吉川はもう六十になろうとしていたが、体躯はしっかりとしており、敦よりも背が高く立派な体型をしていた。
智も知恵に迷惑をかけるより、その組合事務所で寝させてもらうのが得策と見て、頷いて敦の腕を支えて立ち上がった。
宴会をしていた三嶋家から歩いてすぐのところに組合の事務所はあり、吉川は鍵を開けると智と敦を中にある和室に案内した。
「ここは事務所とは言っても普段は使っておらんでな、なんかの集まりの時だけ使うとるんじゃ。」
吉川は布団を出してきて智に言った。
「すいません、少し仮眠させてもらって、夫が目を覚ましたらワタシが運転して帰りますので。」
智がそう言うと、吉川は頷いた。
「智さん、アンタはそんなに飲んでないし、しばらく寝たら酔いも醒めるじゃろう。」
「はい。ありがとうございます。」
智は礼を述べたが、吉川は帰ろうとしなかった。
それどころか、耳を疑うような話をしてきた。
「智さん、これからアンタを抱きたいんじゃが‥」
「はっ?」
「だから、ワシはアンタとセックスしたいんじゃ」
と、平然と言ってのけた。
「なんだ、敦
オメー全然飲んでねーじゃねえか」
「いや、日本酒は苦手で
すみません」
敦は次々と注がれる酒に口をつけながら、困り果てたように言った。
「酒も飲めんくせに、こんな美人の嫁もらってよー
オメーもなかなかやるなあ」
酒を注ぎに来た家主の三嶋が言うと、場がどっと沸いた。
三嶋は智にも酒を勧めたが、すぐに敦が割って入り
「妻はもっと飲めないんです」
と、庇い、自らがさらに飲む羽目になった。
「いやあ、しかし、敦も智さんも若くて良いね
この村には貴重な存在だよ、宝だよ。
奥さん、ワシはここの組合の会長をしている吉川と申します。
こんな田舎じゃが、どうか末長くよろしくお願いします。」
吉川は智の前まで来てそう言うと、頭を下げた。
「こちらこそ宜しくお願い致します」
智も慌てて首を垂れた。
それからも皆から代わる代わるに酒を注がれ、飲み続けた敦は完全に潰れてしまい、その場で寝てしまった。
酔い潰れた旦那に代わり、智は皆に酒を注いで回り、積極的に話をしてコミュニケーションを取った。
皆、久々に若い女性と話せた喜びと、智のとてつもない美貌に魅了され、敦抜きの宴は二時間半、大いに盛り上がった。
「あらあら、あっちゃん
こんなところで寝たら風邪引くよ」
ようやく皆が帰り始めた頃、知恵がやってきて敦に声をかけたが、全く反応しなかった。
「知恵さん、敦は大丈夫か?」
会長の吉川がそれに気付き、知恵に声をかけると
「ううん、ダメみたい。
智ちゃん、あっちゃんとここに泊まってって」
と、智を見つめて言った。
「すみません、でも‥」
智がその言葉に甘えていいか躊躇していると、吉川が
「知恵さん、組合の事務所に連れてくわ
あそこは布団もあるし」
と言って、敦を担ぎあげた。
吉川はもう六十になろうとしていたが、体躯はしっかりとしており、敦よりも背が高く立派な体型をしていた。
智も知恵に迷惑をかけるより、その組合事務所で寝させてもらうのが得策と見て、頷いて敦の腕を支えて立ち上がった。
宴会をしていた三嶋家から歩いてすぐのところに組合の事務所はあり、吉川は鍵を開けると智と敦を中にある和室に案内した。
「ここは事務所とは言っても普段は使っておらんでな、なんかの集まりの時だけ使うとるんじゃ。」
吉川は布団を出してきて智に言った。
「すいません、少し仮眠させてもらって、夫が目を覚ましたらワタシが運転して帰りますので。」
智がそう言うと、吉川は頷いた。
「智さん、アンタはそんなに飲んでないし、しばらく寝たら酔いも醒めるじゃろう。」
「はい。ありがとうございます。」
智は礼を述べたが、吉川は帰ろうとしなかった。
それどころか、耳を疑うような話をしてきた。
「智さん、これからアンタを抱きたいんじゃが‥」
「はっ?」
「だから、ワシはアンタとセックスしたいんじゃ」
と、平然と言ってのけた。
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