狐の暇乞い
ある日、最愛の人である陽咲を不幸な事故で失ってしまった蒼汰。悲しみに暮れながらもただ消費するようにに日々を過ごしていた。
そんなある日、お墓参りから帰ろうとした彼は境内で林へと伸びる小道を見つける。和尚さんの許可を貰いそこへ行ってみると、そこには素晴らしい景色が広がっていた。それが気に入った彼はまた別の日、その場所へ。
すると、突然名前を呼ばれたかと思えば振り返ったそこには、着物に狐面をした女性が立っていた。聞き馴染みのある声で彼女は自分の事を死んだはずの陽咲だと言った。どういう理由があれ、彼女の名前を語るその女性に怒りすら感じる蒼汰だったがその人は二人しか知らないはずの想い出を口にした。
話をするうちに彼女が本当に陽咲だと信じ始める蒼汰。思いもよらぬ再会に嬉々とする蒼汰だったが、陽咲にはとある願いがあった。
それは「蒼汰が新しい相手を見つける事」
初めは嫌がっていた蒼汰だったが彼女と少しでも一緒に居る為、新しい相手を探し始める。
だが段々と蒼汰の心に変化が現れ……。
余りにも愛し過ぎたが故に感じる幸せと苦しみ。
『もしこの気持ちに悶え苦しむと分かっていても、それでも僕は君に恋をする。』
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