相談女の同室生に好きな人を奪われた私、彼女が落とせなかった先輩に告白されました
憧れていた男子に自分から近づいてみて、藤崎恵はようやく気づいた。
本当に不安にさせられるのは、拒まれることそのものとは限らないのだと。
同じクラスの犬塚亮太を好きになってから、女子学生会館で同じフロアに住む白石琴音は、いつも隣でやわらかく忠告してきた。
「男の人って、あんまり信用しすぎないほうがいいよ」
亮太がLINEで「キャンパスを少し歩かないか」と誘ってくれば、琴音は「そういう誘い方って、ちょっと曖昧で怖いよね」と言った。
亮太が腕時計を贈ってくれたときも、琴音は「まだ始まったばかりなのに、そういうものを渡すなんて、少し気持ちが急ぎすぎてる気がする」と眉を下げた。
何度も聞かされるうちに、恵も少しずつ自分の気持ちを疑うようになっていた。
けれどある日、彼女は見てしまった。
亮太と琴音が図書館裏の小道を回り込み、監視カメラの死角へ入っていくところを。
ふたりは陰に隠れた途端、待ちきれないように互いの服の裾へ手を差し入れていた。
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