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エリオット視点 2

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 雪美と初めての行為をした後、呼び出されて再び城に戻る事になった。こうなる事は分かっていたが、実際に命令されると苛立ってしまう。初めて繋がった喜びを味わいながら身支度をする。
 勇者様が雪美が部屋に残っていると思っていたのに、僕が連れて帰った事を知って怒っている。異能の力を恐れた王女が命令をしてきたため仕方なく戻っている。彼女の身を守るために仕方のない事だった。周囲も説明しているのに2人とも受け入れてくれない。

 おかしいな。好きな女性に対して暴言を吐いた彼が雪美の事を気にしているなんて。

 異世界人たちを召喚する時、必ず男女ペアで召喚される事を彼らは知らない。特に片方が一方的に恋心を抱いていれば、極上の力を秘めている。異世界人特有の味は、ワインのようなコクのある深さとまろやかな香りである。

 先ほどの行為を思い出すだけで幸福感で満たされる。早く帰って雪美を抱きしめたい。

 勇者様は雪美が自分のモノだと思っているみたいだ。子供特有の根拠のない自信がある彼は、異世界で勇者様として崇め讃えれれる存在だと想像してる。現実を知って逃げ出したくなるのは、もう少し先でいい。
 雪美を連れて行きたいが昨日の行為で疲れてしまって眠っている。ここで勇者様のクズの姿を見て感情を揺さぶられた方が後々いいだろう。しかし、疲れた彼女を連れて行くのは僕には出来ない。

 雪美の頭に着けている魔道具を外し、身体に回復魔法をかけて、また寝かせる。魔道具の効果が残っているのか目が微睡んでいる。

 昨日は身体の奥の方まで愛し合った事なんて雪美は忘れている。最後は獣のような声を出して喘いでいた雪美は帰りたいことを声に出していた。帰るだって?君が戻る場所は僕の側しかないのに。

 聖魔法が使える者を抱くと魔法を使う人間が、身体に蓄積する瘴気を消すことが出来る。噂でしかなったのに、今まで体内に溜まっていた瘴気も無くなり僕の身体は驚くほど軽くなった。聖魔法を使える人間はたまにいるが、体内の浄化を一度抱いただけで消えるほどの能力を持っている人間はいない。一生に一度巡り合えるかどうかだ。大抵光魔法で誤魔化し、莫大な魔力を持つ者の苦悩を取り除くことが出来ない。
 6歳の時から始まった謎の偏頭痛のせいで深く眠る事が出来なかったのに、産まれて初めて熟睡することが出来た。眠るって素晴らしい感覚だ。

 彼女がいなくなったら僕は生きていけない。うん、絶対に側にいさせよう。彼女が泣きながら眠っている。何か嫌な事があったのだろうか。夢の中にいる苦しめている奴を殺したい。
 何か言葉を話している何を言っているのだろうか。

「…………ケイタ…………帰ろうよ」

 …………昨日、魔道具を使って嫌いになるように教えてあげて、何度も魔力を子宮に注いで抱いたはずなのに。

 それほどまでにあんなやつの事が好きなのか?絶対に会わせるわけにはいかない。

 僕は1人で城に向かった。屋敷の使用人に雪美を守るように指示をした。離れたくない。一分一秒一緒に過ごしたい。

 約束の時間に登城したのに勇者様が馬車の近くまでやってきた。ちっ、まだ生きているのか。王女はこいつを抱かなかったのか?僕が用意した女はどうした?昨日こいつは僕が用意した女を抱いていたはずだろう。近くにいた王宮メイドと視線が絡むと首を小さく左右に振った。

 …………この男、女を抱かなかったのか。異世界人の癖に。

 今までやってきた異世界人の男たちは極上のメスを孕ませることに必死だった。向こうの世界で存在を否定され続けた人間が求められることで本能で行動する。どれもこれも抱き心地のいいと評判の国王陛下お墨付きの処女ばかりだ。

「雪美いるんだろう。なんで城の中にいなかった!」

「彼女は疲れて眠っている。用があるなら私が聞きましょう」

「エリオットといったか? 雪美を返せ!」

 なんでこんな奴に渡さないといけない。そもそも雪美はこいつと一緒にいても幸せになれない。

「何故ですか?彼女は安全な場所で保護しております。あのような発言を聞いて彼女を引き取る事に決めました。貴方と一緒にいたら傷つき苦しめられます。今後、勇者様に関わらせる事は致しません」

 一段と顔つきが厳しくなった勇者様を王女の護衛が引き止め城の中に連れて行く。王族が持っている魅了の力も勇者様に通じないのか、慎重になっている。

 最終手段は使わないと思うが、早くどうにかして欲しい。

 仕事を終えて帰宅すると彼女の部屋に真っすぐ向かった。膝丈のワンピースを着用した雪美が鏡の前に立ってくるっと回る。嬉しそうな顔が他人に向けられると考えただけで少し苛立った。

「おかえりなさいエリオット」

「目が覚めたのですね。気分はどうですか?」

「凄く軽くて調子がいいの。ところでここは何処なの?話しかけても誰も教えてくれなくて」

 予め使用人たちにここが何処なのか説明しないように命令している。屈託のない笑顔で僕だけを見つめている。信じてくれているんだ。彼女の期待に応えたい。

「ここは僕の屋敷だよ」

「凄く大きなお屋敷だね。外から見たら凄く大きいんだろうね。エリオット、ケイタがいないけれど何処かにいるの?」

「…………どうして」

 不愉快な人間の名前を聞いて冷めた口調になってしまう。あいつは君が思っているほどいい奴じゃない。

「最後に挨拶をしようと思って。ケイタだけが勇者だから、私は帰らないと。家族が心配しているの。洋服もありがとう沢山用意してくれたけれど、本物の聖女様を召喚して」

「…………」

 部屋から使用人たちを追い出して椅子に座った。不安そうに立っている雪美を座らせて紅茶を勧めた。座るときに僕は雪美の身体が何か違う事に気がついた。家を出て行く前に調べて問題がなかったのに、僕と彼女の魔力が馴染んでいる…………?水と油が交わらないように、異世界人同士の僕たちに子供が出来る事は有り得ない。

 もしかして、雪美の能力で僕の瘴気を消した時に孕みやすくなって妊娠してしまったのか。着床するには1週間から10日間かかる。この期間に孕みやすい状況を作り出し続ければ、僕たちの間に子供が出来てしまうかもしれない。

 愛おしい彼女の子供。絶対に可愛い子供に決まっている。勿論、彼女も元の世界に戻すことなんてしない。

「今回の召喚の件で詳しく説明する必要があります」

 姿勢を正した雪美が真っすぐな目で僕を見つめる。僕の事を信じて疑っていない

「雪美様は元の世界に戻したいですが、すぐには出来ません。機密情報でハッキリしたことは言えないのですが、3年後に同じ時間同じ場所に戻れます。それまでこの世界にいて欲しいのです」

「元の世界に戻れるの?どうやって」

 よかった嘘でも食いついてきて。一度来たのに戻れるわけないじゃないか。
 召喚は一方通行だ。
 しかし、例外がある。

「君たちが現れてから3年後に向こうの世界もこちらの世界も魔力が満たされる日がやってくる。本当に少しの時間だけだから、その時に向こうの世界と繋げてあげる。でも送り出せるのはたった1人だけなんだ。勇者に話さないでくれ。彼は今後沢山の人間と関わって、犯罪を犯して逃げる可能性が強い」

「絶対に話さないと言いたいけれど、魔法を使ってペラペラ話したらどうしよう。嘘をつけない性格で、いつの間にか自然に話しているかもしれない」

「大丈夫です。雪美様に今から渡す指輪をずっとつけてください」

 胸元から取り出した指輪を着けさせると僕の指と同じものを着けた事にすぐに気がついた。精神が共有できる指輪で何を考えているのか、すぐに分かる。

 雪美は外に出掛けたいらしい。

 一緒に馬車に乗るとはじめて馬車で何度も凄いと褒めだした。
 ガタガタ揺れると思っていたらしく、道を整備している人や運転している御者の事も褒め出した。

 僕の事も褒めて欲しい事が指輪で伝わっていたのか、雪美は僕の手に触れて褒めてくれた。柔らかい小さな手に包まれて僕の心はとても幸せな気持ちで満たされた。

「雪美、君が勇者様と一緒に過ごすことが出来ない。だから、私と一緒に暮らしてこの世界について学びましょう。ご友人様にも自慢が出来ますよ。とても大切な勉強で一日たりとも無駄に出来ないのです。いいですね」

「はい」

 今日は少しだけ外を馬車で走っただけだった。それなのに楽しそうにしている。

 帰ってから食事を取って、当たり前のように一緒に湯浴みをする。服を丁寧に脱がすと乳首が触れて欲しそうに勃っている。キスをしたそうな顔をして頬を両手で抑えている。口で転がすと甘い声がした。魔道具の効果は何処まで続くのだろう。性行為も生活の一部になっている。

 指輪から流れてくる感情で赤ちゃんを作りたがっている事が分かった。もっと体内に効率よく精子を取り入れなければ。

 昨日使った魔道具で、目が覚めている時も催眠状態にするために色々調整した。彼女の意思を尊重しながら子供を作る。

 目が微睡んでいる雪美が、跪いて洗っていない陰茎を美味しそうに舐めようとしていた。匂いを嗅いで頬に熱竿を愛おしそうに擦り付ける。

「雪美、洗っていないおちんちんは舐めてはいけない」

「はい…………♡」

 ソワソワし始めた雪美の下半身が、昨日吐き出した精子と愛蜜で汚れている。

 夢じゃなかったんだ。本当に僕は雪美を抱いてしまったんだ。こんなことバレたら僕はどうなってしまうのだろうか。
 今まで築き上げた功績も勲章も爵位も彼女も取り上げられて、またひとりぼっちになるだろう。そうしたら僕は化け物になってしまう。それもまた楽しいだろうな。

 お互いの身体を洗うと雪美に精子を飲むように指示をした。魔力の強い人間の精子は、異世界に来て疲れた胃腸を癒すためのお薬だと思わせる。本当は身体に馴染ませるためだ。僕以外のオスを追い払うためのマーキングだ。
 舌に唾液を絡ませ口を開けた彼女は熱竿を飲み込んだ。

「そうだ、僕の弱いところを全部覚えてください。歯を当てないように気を付けて、口を窄めて優しく吸って。そうだよ、上手だ。いい子だね。雪美のおまんこも同じ感覚にしてあげますね。口を絶対に外したらダメだよ。お薬は丁寧に舐め挙げると上質な物が作れるんだ」

 雪美の小さな頭を僕は両手で固定して鼻でだけ息が出来るようにした。しっかり、僕の味を覚えてくれないと。舌を一生懸命動かして気持ちよくさせようとしている。

「奥まで一生懸命咥えて、全部吸おうとしている。今まで食べた一番美味しい甘い物の味がしますから」

 頭を動かして雪美は絞り取ろうとしている。片手で自分を慰めて、それでも口を休ませる事なんてしない。ぐちゅぐちゅと下品な音が聞こえる。

「雪美、出るから飲んで。全部だよ。大丈夫怖くないからね」

 頭を抑えて喉の奥に吐き出すように吐露するとゴクゴクと嚥下する音が聞こえる。指輪に魔力を込めて雪美がどんな味を楽しんでいるのか僕は確認する。
 これは、牛乳の味か…………?喉に絡んで甘い味が口内や鼻腔を満たす。鼻で息を吸い恥毛に当たって、それすら心地がいい。最後の一滴まで飲み込むと吐き出す事はなく、また口に含めようとしていた。

「この味が好きなのですか?」

 コクリと頷くと敏感になった先端を扱いて舐めだした。感覚を共有しているせいで雪美が飲みたい気持ちが伝わる。途中でやめるわけにはいかず、口に数回吐き出してから残りを中に出すことにした。

 指輪の力をエッチな事に使うとお互い中毒になってしまう。記憶から消して眠っている事にしてもらおう。もしもバレたら美味しい物でも食べたと誤魔化そう。気がつく頃には記憶は馴染んで分からなくなっている。

 雪美は二日間眠っていると思っている。
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