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22 陛下?ほんとに初めてなんですよね?(※R18描写あり)
しおりを挟む程良い力で乳首を捏ねられて、小さく悲鳴みたいに声が出る。真珠みたいに白い歯で柔らかく食まれて、綺麗な唇で吸われて、腰が浮く。俺の貧相な胸に赤ん坊みたいに吸い付く陛下が愛しくて、でも赤ん坊には有り得ない技巧で気持ち良くされてるって事に胸の中がぐちゃぐちゃ。陛下と肌を合わせて戯れる毎に俺は陛下に夢中になった。陛下が笑ってくれる度に、過去の、恋愛だと思っていたものの辛さが色褪せていった。あれほど好きだと思っていた男の顔すら、今は思い出せない。でも、きっとそれで良いんだ。今から陛下の番になる俺の心の中は、じきに陛下以外を住まわせておく容量は無くなるんだから。
「...んっ、ぁあ」
胸から更に降りていった陛下の頭が下腹部で止まった。臍の穴に差し込まれる舌先に、小さく悲鳴を上げてしまう。
「ひあっ...んっ、」
そんなところを舐められた事なんかないから、驚いてなけなしの腹筋が緊張。え、なに?俺の少ない性体験では経験しなかった事だけど、これって普通なの?...と混乱している間にも臍穴は陛下の舌でぐずぐずに犯されていく。それがまた、信じられないくらいに気持ち良くて、陛下の熱い手に包まれている自分のペニスがどんどん硬くなっているのがわかる。
「あっ、あっあっ、うそ...あんっ」
「ユウリンはこんなところまで愛らしい」
ようやく臍から口を離した陛下が、俺のペニスを握る手を軽く上下させ始めながら悪戯っぽい笑みで見上げて来るのがたまんない。臍に可愛いとかあるか?というか、普通比較対象になるほど他人の臍なんか見ないよね...。
「もう...恥ずかしいじゃないですか...」
息を整えながら言うと、
「恥ずかしがらせているんだ」
なんて答えが返ってきた。あれ?陛下、俺よりSっ気があるんじゃ...?
「それに、これから恥ずかしがっている余裕なんて無くなるんだから...今の内に堪能しておきたいじゃないか?」
にっこりと、それはそれは美しく微笑んだ陛下は、俺が見蕩れている間にまた顔を俯かせた。と思ったら...。
「ひゃっ」
今度は臍じゃなく、もっと下。相変わらず陛下の手の中にある俺のペニスの先端に、柔らかな感触。見ると、それは陛下の唇だった。続けて、割れ目を舌で舐め上げられて、腰に甘い痺れが走る。
「あ...ン...」
「...甘い」
陛下は俺の亀頭に滲み出していた先走りを舐めたらしかった。そんなもの、甘いわけが...と思うだろ?
でも、今の俺には陛下の言葉が本心からだとわかる。何故なら、俺も陛下の体液を甘いと感じているからだ。きっとこれがアルファとオメガ間に起こる反応のひとつなのだろう。相性が良いほどに、互いの匂いや体液を芳しく、美味いと感じる...。
現に俺だって、陛下の唾液や、しょっぱい筈の汗ですら甘いと感じているんだから、陛下だって同じ筈だ。
「あっあっあっ、あぁっ...」
薄暗い灯りだけの寝室の中、俺の喘ぎ声と衣擦れの音と、粘着質な水音が響く。はしたなく開かされた俺の両脚の間で、艶やかな黒髪の頭が揺れている。俺のペニスは陛下の口の中で、蠢く舌に翻弄されていた。陛下の口は俺より大きい。その口内に誘い込まれた俺のペニスは、トルネードのような舌の動きと喉奥まで咥え込もうとするかのような吸引力に、呆気なく屈服した。
「あ...っ」
「ん...」
限界を迎えた俺は、陛下の頭を両手で掴みながら、足を引き攣らせて呆気なくイった。陛下はそんな堪え性の無い俺が放った精液を、喉奥で受け止めてくれる。しまったと思って慌てて身を起こそうとした俺が見たのは、喉仏を上下させている陛下。凛々しい顔を興奮に紅潮させていて、とっても目に毒。
「あまい...」
顔を上げて、濡れた唇を舌で舐め上げながらそう呟いた陛下の表情はどこか夢見心地。なのに、目だけにはギラギラした妖しい光を宿していて、それを見た俺は息を飲む。陛下が時折見せるこの顔は、日頃穏やかで優しい彼の隠し持っているアルファという牙を思い出させるのに十分だった。
(俺はこれから、この綺麗な猛獣に食われるんだなあ...)
とうに覚悟はしていた筈なのに、みっともなく身体が震える。快感と期待と恐怖が綯い交ぜになる。
でも、逃げようなんて思わない。
「ユウリン...愛しい」
「あ...」
俺の両脚を肩に掛けて、陛下はまた俺の下肢へと顔を埋める。今度は更に下...今までの愛撫で、触ってもいないのにぐちょぐちょに濡れて柔らかくなりつつある、俺のアナルに舌を伸ばして。
「ここから、さっきからとても濃い甘い匂いがしているんだ...」
「ひあっ!!へ、へい...んんっ」
じゃれあいからの手淫口淫は何度かあったものの、流石にアナルを舐められたのは初めてだったから、俺はすごくびっくりした。いや、だってこれこそ人生初だ。誰かさんなんて挿入前に雑にローションと指で慣らしてすぐINって感じだったし、オメガといっても男である俺のソコの使いなんてそんなもんだと思ってた。だから、いくら陛下が優しいとはいえ、俺のアナルを舐めるなんて事、想定してなかったんだ。
(でも...すごく...気持ち良い...)
俺のあらぬところに、ためらいもなく舌を這わせる陛下。ペニスに与えられたものとはまた違う快感に、俺は目を閉じて身を委ねる。
殆ど使う事はなかった場所だったというのに、ヒートというのは凄いもので、ソコが陛下の愛撫を受けて潤滑液を溢れさせ、みるみる内に柔らかくなり受け入れ準備を始めていくのが自分でもわかった。
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