『琥珀色の記憶をほどいて ―時洲美波と消えないぬくもり―』
東京の下町の路地裏に佇む古物商『時洲堂』。
若き女店主・時洲美波は、普段はあどけなくお人好しな少女だが、愛用の丸眼鏡を押し上げると、見落とされた小さな痕跡から真実を見つけ出す『探し物探偵』へとスイッチを切り替える。
彼女が請け負うのは、凄惨な事件ではなく、日常の中で迷子になったモノたちのルーツ探し。
悲しい事故の記憶と共に歪んでしまった金属、長崎の海辺で消えた一族のブローチ、密室のカウンターから忽然と姿を消したおひつ、本棚から消滅した卒業アルバム、そして、亡き妻との約束の品である銀のペーパーナイフ――。
美波は、モノに込められた持ち主の想いや、自然のルールが引き起こした不思議な現象を一つ一つ丁寧に紐解いていく。
不器用で温かい三枝夫婦に見守られながら、古いモノが語る沈黙の足跡に寄り添い、依頼人たちの心を優しく救い上げていく。
心温まる日常ミステリー、第三弾!
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