ソルと名前のない司書
空で何百年も司書をしている者が、一度も本を読んだことがないというのは矛盾に見える。でも本が喋る場所では、読むことと聞くことが同じになる。ソルはその日初めて、本に話しかけた。
司書は名前を持っていない。誰も聞かなかったから。でも何百年も、本と人間の間にいた。
紡作
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