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第7章 使用人を帯同しない女子寮の秘密

303.転生貴族令嬢レベッカ・ショア。『私と一緒にいても、情は湧かなかったの?』

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「情?仕事ですから。」
とアーリントン・ポトディ。

「仕事しないで、給料泥棒していたのに?」
とキャスリーヌ。

「レベッカ様は、酷い有り様でした。一緒にいるだけで疲れるんですよ。情なんて、とてもとても。」
とアーリントン・ポトディ。

「レベッカの口癖だった、酷い、というのは、アーリントン・ポトディの刷り込み。」
とキャスリーヌ。

「レベッカは、最初、他人が、自分の期待した通りに動かなかったら、『酷い』という言葉を習慣のように投げつけていたよ。」
とキャスリーヌ。

アーリントンは、だから、どうした?という顔をしている。

「レベッカを酷いと表現するけれど、アーリントン・ポトディは、その職場を選んだよね?
理由は?
メート家のご令嬢の身代わりを探すだけじゃないよね。」
とキャスリーヌ。

「私は、カローナお嬢様の身代わりを探しにいくだけだったのです。
他にも候補はいました。
どなたも、レベッカ様のようではありませんでしたよ。
一番酷いのが、レベッカ様で、一番当たりたくなかったのに。」
とアーリントン・ポトディ。

「対象を指定された?誰に?」
とキャスリーヌ。

「カローナお嬢様がお話になられていますから、お分かりでしょう。

王太子殿下の遣いという方が、私の元にきて、リストを渡して着たのです。

この中から、条件に合う娘を連れてきたら、カローナお嬢様との交換を認める、と言われました。

リストの一番上にあったのが、レベッカ様です。」
とアーリントン・ポトディ。

「条件は?」
とキャスリーヌ。

「魔法のない世界からの異世界転生者で、本人に魔力がある者、ですよ。

レベッカ様は、どこからどう見ても、そのものでした。

ショア家は隠していましたが、レベッカ様の奇異な言動は、隠しきれるものではありませんでした。

酷い話ですよ。

よりによって、レベッカ様なんですから。

いくら、仕事だと言われても。

辛かったですね。

やっと終わったと、ひと息つきましたのに、本当に酷い。」
とアーリントン・ポトディ。
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