【完結】誓約婚のはずでしたが、夫の愛情が日常に溢れすぎています。

 王国に仕える騎士と、誰にも期待されず育った令嬢。
 二人の結婚は“誓約婚”――星巫女の戒律によって、互いに触れ合うことを禁じられた、
 形式だけの夫婦関係から始まる。
 準男爵家の四女エステラ・ノクスフィールドは、家族の中で「いないもの」として育った少女。
 喧嘩も、涙も、必要とされなかった彼女にとって、穏やかな沈黙だけが安らぎだった。
 そんな彼女が学園で出会ったのは、無口な騎士候補生カイル・アルヴェーン。
 噴水のほとりで、言葉一つ交わさないまま並んで座る日々――
 その沈黙が、誰よりも温かい時間になっていく。
 数年後、突然決まった縁談の相手は、かつての“静かな隣人”だった。
 けれど、誓約により「触れてはいけない」夫婦として始まる二人の生活は、
 想っても届かない距離を、少しずつ埋めていく。
 社交界の噂、星巫女の戒律、そして神殿を揺るがす改革。
 不器用な騎士と、忘れられた令嬢は、
 “触れなくても愛せる”ことを証明するように、互いの孤独を溶かしていく――。
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