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セレナとセレナサイド アリアンナの作の中と外
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セシリアサイド
数分おきに届くメールにアリスが若干呆れているが、セシリアはメールを読みながらふぅ、とため息を吐いた。
「アリアンナ様が優秀だと言うことは理解しておりましたが、これほど作を張り巡らせられる方とは思いませんでしたわ」
「作?セレナのメールには大したこと書いてないけど」
アリスが首を傾げると、セシリアが柔らかく微笑んだ。
「ライン様と歩調を合わせる為、マーカス殿下とヒロインもどき様に罠を張る様です」
愚痴だらけのメールから如何してそう読み取れるのかわからない。
「ヒロインもどき様に憑いている邪神様を表舞台に出す為、完全にシナリオから逸脱しないとなりませんでしょ。想像ですが……」
と、前置きしてからのセシリアの説明にアリスだけで無く、蓮も驚いた。
セレナサイド
「絶対嫌だから」
「あら?マーカス殿下を完全にシナリオから外すのはこれが一番ですのよ」
セレナはアリアンナが悪魔に見えた。
「大切なセシリアたんの涙をあんな奴に見せるなんて、絶対嫌だから」
「わたくしも嫌ですわ。ですが、演技だと思えば良いのです。決定的なことなど何ひとつ言わずに」
アリアンナの作は、実はセシリアはマーカスを想っているが、王命でシルヴァンと婚約させられ、アリアンナに監視されている、と言うものだ。
完全に邪神の考えたシナリオから逸脱しているし、勘違いすればマーカスを追い詰める物でもある。
「王命をただの王子が破棄するなど、王に逆らうのも同じ。これくらいしても足りないくらいですわ」
「アリアンナ様が怖い」
「い・い・で・す・か。何も言わずに、ほろほろと涙を見せ、物言いたげにマーカス殿下を見つめるだけで済むのです。さっさと片付け来てくださいませ」
セレナに遠慮が無くなったのか、アリアンナの強気の態度にセレナは両手を上げ、渋々マーカスがよく居る裏庭に向かった。
数分おきに届くメールにアリスが若干呆れているが、セシリアはメールを読みながらふぅ、とため息を吐いた。
「アリアンナ様が優秀だと言うことは理解しておりましたが、これほど作を張り巡らせられる方とは思いませんでしたわ」
「作?セレナのメールには大したこと書いてないけど」
アリスが首を傾げると、セシリアが柔らかく微笑んだ。
「ライン様と歩調を合わせる為、マーカス殿下とヒロインもどき様に罠を張る様です」
愚痴だらけのメールから如何してそう読み取れるのかわからない。
「ヒロインもどき様に憑いている邪神様を表舞台に出す為、完全にシナリオから逸脱しないとなりませんでしょ。想像ですが……」
と、前置きしてからのセシリアの説明にアリスだけで無く、蓮も驚いた。
セレナサイド
「絶対嫌だから」
「あら?マーカス殿下を完全にシナリオから外すのはこれが一番ですのよ」
セレナはアリアンナが悪魔に見えた。
「大切なセシリアたんの涙をあんな奴に見せるなんて、絶対嫌だから」
「わたくしも嫌ですわ。ですが、演技だと思えば良いのです。決定的なことなど何ひとつ言わずに」
アリアンナの作は、実はセシリアはマーカスを想っているが、王命でシルヴァンと婚約させられ、アリアンナに監視されている、と言うものだ。
完全に邪神の考えたシナリオから逸脱しているし、勘違いすればマーカスを追い詰める物でもある。
「王命をただの王子が破棄するなど、王に逆らうのも同じ。これくらいしても足りないくらいですわ」
「アリアンナ様が怖い」
「い・い・で・す・か。何も言わずに、ほろほろと涙を見せ、物言いたげにマーカス殿下を見つめるだけで済むのです。さっさと片付け来てくださいませ」
セレナに遠慮が無くなったのか、アリアンナの強気の態度にセレナは両手を上げ、渋々マーカスがよく居る裏庭に向かった。
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