愛という名の禍〜私が親友を罪に堕とすまで〜

 私こと冴木美鈴の夫である陽平は、親友と浮気している。それにやっと気付いたのは、結婚してから既に三年が経った後だった。気付いたきっかけは親友結花からの夫へのメッセージ。そんなことはつゆ知らず、夫を愛し親友を信頼して今日まで過ごしてきた。信じていた二人から裏切られていた現実に、奈落に叩き落される!

 「ど、どうして!何故そんな酷いことが出来るの?」
 
 心の中に渦巻く黒い感情…そんな気持ちのまま親友の夫である藤島の元に真実を告げに行く。すると驚くでもなく、放っておけばよいと言う。聞けば藤島はとっくに二人の関係に気付いていて、知らなかったのは私だけ。そんな馬鹿な…

 結花は藤島との子を二人も産んでいて、その子達の為にも関係を壊したくはないのだと言われる。私だってこれまでは親友の子供だからと可愛がっていて、不幸になるのを望んでいる訳ではない!だけど…ずっと前に知っていたあなたが、二人を止めてくれてさえいたとしたら…私がここまで傷付くことはなかったんじゃない?

 「復讐すべきは三人なのかも…」
 
 埋め難い心の空洞は決して元には戻らず、周りを巻き込みながら大きくなっていく。
 かつては心優しき妻だった女の、復讐が今始まる。だけどそれは意外な方向に進んで行って…
 その先にあるのは破滅か?それとも…

 ※一応長編にしていますが、中編くらいの文字数になるかと思います。ご了承下さい。
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