1000回目の巻き戻り人生、そろそろ幸せになりたいです

侯爵令嬢フローリア・ナイトレイ

彼女はある時点を過ぎると人生が巻き戻るという悠久の時を生きていた。

人生の巻き戻りを知るのはいつも彼女の命が失われる時。

毎回律儀な彼女は逆行する自分の人生の回数を数えていた。

そう、死ぬ間際だと言うのに。

人生が巻き戻り、目覚めた時にはすべてを忘れてその人生を生きる。

そして999回目の逆行人生の終焉に巻き戻りを思い出した彼女は、はじめて願ってしまった。

1000回目の巻き戻り人生は幸せになりたい。


そう願ってしまった1000回目の巻き戻り人生。

目覚めたフローリアは違和感を感じた。


いつもと何かが違う。

「いつも?」

思い出すはずのない記憶。

死ぬ間際にだけ思い出すはずの今まで999回分の記憶がある。

そしてその記憶で初めて最初から知る事になる。

自分が人生の逆行を繰り返して悠久の時を彷徨っている事を知る。


999回目の人生の終焉に願った願いを叶える為に。

999回の人生の知識を生かし、1000回目の人生幸せになる為の努力をはじめたフローリア

巻き戻り人生に終止符は打てるのか?
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