『君のために、172km。―エースとマネージャーの夏―』
「俺、もっと速く投げる。茉莉に見ていてほしいから」
高校2年生の久保田龍太郎は、野球部のエースで4番を務める天才選手。
最速138kmだったストレートに加え、フォーク、スライダー、カーブを操る本格派右腕。そして、龍太郎だけが投げられる必殺の魔球――ジャイロナックルカーブ125km。
そんな龍太郎の可能性を誰よりも信じているのが、野球部マネージャーの石田茉莉だった。
幼い頃から龍太郎を知る茉莉は、練習後のケアから試合のスコア管理、体調管理まで、いつも彼のすぐそばにいる。
「龍太郎、無理しすぎたらダメだからね」
「大丈夫。茉莉がいるから」
何気ない会話。
いつもの放課後。
グラウンドに響く金属バットの音。
二人にとって当たり前だった毎日が、龍太郎の球速が一気に伸び始めたことで少しずつ変わっていく。
138km――。
145km――。
155km――。
そしてついには、誰も想像しなかった172kmへ。
一躍、全国から注目される「怪物」となった龍太郎。
しかし、彼がどれだけ有名になっても、茉莉にとっては昔から変わらない「龍太郎」のまま。
一方、茉莉の胸の中にも、ずっと言えずにいる想いがあった。
「私は、野球選手としての龍太郎じゃなくて……龍太郎自身が好き」
甲子園を目指す熱い夏。
夢を追いかけるエースと、その背中を追いかけるマネージャー。
172kmの豪速球より速く、二人の恋は加速していく――。
これは、野球に青春を捧げた少年と、彼を誰より近くで支えた少女が紡ぐ、汗と涙と恋の青春物語。
高校2年生の久保田龍太郎は、野球部のエースで4番を務める天才選手。
最速138kmだったストレートに加え、フォーク、スライダー、カーブを操る本格派右腕。そして、龍太郎だけが投げられる必殺の魔球――ジャイロナックルカーブ125km。
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「龍太郎、無理しすぎたらダメだからね」
「大丈夫。茉莉がいるから」
何気ない会話。
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138km――。
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そしてついには、誰も想像しなかった172kmへ。
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一方、茉莉の胸の中にも、ずっと言えずにいる想いがあった。
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