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本編

03.今夜はヤり逃げさせていただきます

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「エミリアさん……」
「あ」

 エミリアが身体の力を抜くと、途端に押し倒された。

「エミリアさん、俺……ああ、すごい……嘘みたいだ……エミリアさんと……」

 彼はうわごとのようにエミリアの名前を繰り返しながら、上着を脱がせ、シャツのボタンを外していく。
 フレッドは乱暴ではないが、どこか切羽詰まっているようにも見える。
 彼は意外とガツガツしているな、と思った。とはいえ、こういうことはエミリアも初めてである。どういうのが紳士的で、どういうのがガツガツしているのか、相対的な判断は下せない。
 初めてをこんな風に勢いで失ってしまっていいのだろうか? という考えがほんの一瞬だけ頭を掠めたが、恋人ができたことはないし、これから自分が恋愛する様を想像することもできなかった。「セックスってどんな感じなのかな」と悶々としながら一生を終えるよりは、ここで経験しておくのもいいだろう。

 彼はエミリアのシャツのボタンと格闘していたが、ようやくすべてを開放し終えると、肌着をたくし上げて胸をつかんだ。その感触を確かめるようにやわやわと指を食いこませては「ああ」とため息を吐く。
 その後でエミリアに覆い被さり、口づけをした。
 彼はエミリアの唇を食む。
 男女のキスとはこんな風にするものなのだろうか。エミリアはどうしたらいいのかわからず、とりあえず彼の首に腕を回してみる。すると、フレッドはそれをOKのサインだと受け止めたのだろうか。エミリアの口の中に、彼の舌が侵入してきた。

「んっ……」

 フレッドがエミリアの口の中をまさぐった。互いの舌が擦れあって、エミリアは思わず呻く。
 同時にフレッドの手のひらがエミリアの胸を揉むように動きはじめ、

「ん、んんっ」

 エミリアは硬くなった乳首を彼の手のひらに押し付けるように背中を仰け反らせた。乳首はピンと立っていて、どこかもどかしい、何かされるのを待っている、そんな気がする。
 フレッドもその感触に気づいたようだ。

「エミリアさんのここ、硬くなってきた……これって……感じてるんですか?」

 わざわざそんなことを口にするとは、言葉責めか。言葉責めというやつなのか。

「え、わ、わかんな……あっ、ああっ……」

 答える前に胸を吸われて、エミリアは叫び声をあげる。
 その声に反応するように彼は口の動きに強弱をつけた。

「あ、ああんっ……」

 心地よくて、どうしたらいいのかわからない。エミリアは「もっとして」という代わりに彼の頭をかき抱き、その腰には自分の両足を絡ませる。
 ちゅ、という彼の唇が奏でる音と、エミリアの吐息。そしてときおりベッドが軋む。
 フレッドがどんな風になるのか見てやろうという意地悪な探究心は、どんどんエミリアの頭の中から薄れて消えていった。
 気がつくとベルトが外されていた。そこからフレッドの手が忍び込んでくる。
 潤った場所に彼の指が埋められる感触があった。
 触れられたことで、自分が尋常ではないくらい濡れていることにエミリアは気づく。彼もまた、その具合を確かめるように指を動かした。

「い、痛っ……」
「あっ、すみません……! 俺、夢中で……このくらいがいいですか……?」

 やや無遠慮だった動きが、今度は羽でくすぐっているような柔らかなものになる。
 フレッドの指に小さな突起を撫でられて思わず喘いだ。

「ふ、あ、ああっ……や、そ、それっ……」
「すごい……こんなに濡れるんだ……」
「ま、待って、何それっ……ああっ……」
「すごい……」

 フレッドはそう囁いて、もどかしそうに下穿きごとエミリアのズボンを脱がせる。そうした上で溝に指を這わせては突起を撫でまわし、やがて彼の指はエミリアの入り口を捉えた。

「指、入れますけど……」
「あっ……」
「これ、痛いですか……?」

 彼は何度か指を抜き差ししながらエミリアに問う。「痛くはない」と答えると、入り口の狭さを確認するようにその指を広げたりした。
 それからエミリアをじっと見おろし、身体を起こすと、自分が身につけているものを脱ぎ始める。
 ぐったりとシーツに身体を預けていたエミリアだったが「そうだ。彼の腹筋を見るんだった」と思い出して視線をそちらにやった。だが目に入ったものは腹筋ではなくてそそり立った股間のほうだった。
 指とは比べ物にならない大きさだ。ぎょっとしているうちにフレッドがエミリアの膝を割り、その間に自分の身体を入れる。

「エミリアさん……」
「……ま、待って……」

 さっきまでは上から目線で「どうなるのか観察してやろう」と考えていたはずなのに、エミリアは直前で怖気づいてしまった。
 だがフレッドのほうはそうではなかった。

「いえ、待ちません。せっかくすごい夢見てるのに……待ってたら、目が覚めちゃうかもしれないじゃないですか」
「け、けど……」

 彼はまだ夢だと思っているようだ。だからヤれるうちにヤってしまいたい、と、そういうことを言っている。これまで彼を真面目で面白みのない男だと思っていたが、意外とちゃっかりしている。
 それに、フレッドならば見た目的にも身分的にも女性には不自由しないだろう。そんなに慌ててヤろうとする必要は無いように思えるのだが、性欲が強いほうなのだろうか?
 普段のフレッド・アンブローズと、目の前にいるフレッド・アンブローズについて想いを馳せているうちに、彼の先端がエミリアの入り口に押し付けられる。

「あっ、」
「ああ、きつい。エミリアさん、力、抜いてください……」
「えっ? ちょっと待っ……あ、ああっ……」

 フレッドはひと息に腰を進め、エミリアの中に入ってくる。「痛い」と訴えようとしたが、

「ああ、エミリアさん、すごい……すごい……」

 感無量といった感じで熱く囁かれ、口づけをされた。エミリアは言葉を飲み込むしかない。
 彼はエミリアの中を確かめるように腰を蠢かせる。
 痛いけれど、我慢できないほどではなかった。あのフレッド・アンブローズが自分に覆い被さってうっとりしている。たしかにすごいかも。そう考えているうちに、繋がっている場所から淫らな音がしはじめる。
 フレッドはエミリアの腰を持ち上げながら膝立ちになった。

「うわ、エミリアさん、やらしい……」
「え、な、なに……」
「すごい……やらしいです……」

 彼は自分のものが出入りしている様を観察しているようだ。
 いやらしいのはフレッドのほうではないか。なぜこちらがスケベ呼ばわりされなくてはならないのだ。……いや、好奇心や探求心でこんなことまでしてしまった自分は、彼の言うとおりいやらしいのかもしれない。
 フレッドは視覚的に満足したのか、エミリアの腰をシーツに戻し、力強く自分の腰を打ち付ける。その動きがだんだんと速まって、彼は果てるために動いているのだとエミリアは悟った。
 あまりに揺さぶられるのでフレッドの腕につかまると、彼は満足そうに呻く。

「ああ、エミリアさん、すごい、すごいです……」
「すごいって……何が……?」
「だって、やばいくらい気持ちいい……これ、止まらない……ああ、すご……あ……っ」

 フレッドはそう言って震え、やがてエミリアの上に崩れ落ちてくる。とはいっても肘で自分の身体を支えて、エミリアを押し潰さないよう努力しているのがわかった。
 彼は、はあはあと荒い息をつきながら自分のものを引き抜くと、今度はエミリアの隣に身体を横たえた。
 これは、終わったということなのだろうか……?
 胸を吸われたりあそこを弄られたりしているときは興奮したし気持ちが良かったが、繋がってからはそうでもなかった。たぶん、自分が処女だったからなのだろう。

「エミリアさん……」

 フレッドの腕が伸びてきて、彼の胸に引き寄せられる。
 頬に、硬くてなめらかな胸板の感触があった。エミリアは彼の肌に手を這わせる。胸よりも下のほうに腕をおろし、お腹の筋肉の付き具合を確かめた。その勢いで、エミリアの手が何かふにゃっとしたものに当たる。

「あ、あっ……エミリアさん、待ってください……すぐに、回復しますから、ちょっとだけ待って……」

 回復って、何のことだろう? このふにゃっとしたやつがまた硬くなるということ? もしかして、もう一回ヤろうとしているのだろうか? というか、誘っていると思われた……?

「え、あの……そうじゃなくて……」
「ああ、すご……すごい夢だ……やばい……」
「あの……」
「…………」

 エミリアが慌てていると、フレッドの呼吸が規則正しいものに変わっていった。動きを止め、息をひそめて彼の様子を窺ったが深い寝息が聞こえてくるだけだった。
 どうやら彼は夢の中の出来事だと思ったまま、寝入ったようだ。
 エミリアはそろそろとベッドから這い出る。それから自分が着ていたものをベッドの中や床から拾い集め、それらを身につける。乱れていた髪の毛を簡単に結い直すと、音を立てないようにドアのほうへ向かった。
 部屋を出る直前、フレッドのほうを振り返る。
 フレッド・アンブローズを知りたい──そんな探求心からこうなってしまったわけだが、彼の優秀さの秘密はなにもわからなかった。
 結局、自分はただ、彼が通り過ぎてきた数多の女の一人になってしまったのだろう。そう考えるとなんだか悔しいけれど、でも、不思議なことに後悔めいた感情はない。今夜の出来事を知っているのは自分だけだからだろうか……? 次にフレッドに対してムカつくことがあったら「あんなに『すごい、すごい』って言いながら陶酔してたくせに」と冷めた目で見てやればいいのだ。そうだ。そうしよう。

「ん……エミリアさん……もうちょっとだけ、待って……」

 フレッドが呻くようにそう言ったので、エミリアはそろそろと扉を開け、そろそろと彼の部屋を後にした。



 翌日の昼休み、エミリアは王城敷地内の図書館にいた。
 そして人間の身体についての書物をいくつか手に取ると机に着き、女性の月経と妊娠について書かれているものを探した。
 あのあと女子宿舎に戻って入浴する時に服を脱ぐと、下穿きに血と体液のようなものが付着していた。そこでやっと気が付いたのだ。初めての時には出血することが多いのだと。出血はほんの少しだったようだが、フレッドのシーツにも何か痕跡を残してしまったのではないかと焦った。しかしいまさら確かめに戻るわけにもいかない。それに血痕を残してしまったからといって何ができよう? 眠っているとはいえ、彼に気づかれずにシーツを処理することは無理だと思った。
 そしてなにより、妊娠の可能性もある……かもしれない。
 性交と月経と妊娠には深い関係があると知ってはいたが、詳しいことまではわからなかった。これまで結婚を考えたことはなかったし、誰かと恋愛するなんて考えたこともない。もちろん、酩酊したいけすかない後輩とベッドを共にするなんて、考えたことはなかったのだ。
 だから、どこから何を調べたらいいのか見当もつかない。
 本の目次に一生懸命目を通していると、

「エミリアさん」

 フレッドがやってきた。
 エミリアは慌てて本を閉じる。そして選んできた本をまとめて脇によせる。

「ど、どうしたの?」

 彼と顔を合わせて会話するのは出来るだけ引き伸ばしたかったのだが、物事はそう上手くはいかないようだ。できるだけ平静を装ってフレッドを見あげると、彼は周囲を見渡し、近くに人がいないかを確認したようだった。それから小声でエミリアに訊ねる。

「エミリアさん、昨夜の飲み会のことなんですけど」
「えっ? ええ、何?」

 なんだってそんな話になるのか。彼は夢だと思っていたはずだ。エミリアは声が上ずらないように注意を払う。

「俺、すごく酔っ払っちゃって……あなたに、部屋まで送ってもらったような気がするんです」
「ん? うん、そうだけど。それが?」

 この部分で嘘はつけない。パーシヴァルやフィニアスと言った証人たちがいるからだ。
 ここでフレッドはもう一度周囲の様子を窺い、近くに人はいないというのにさらに声を落とした。

「その後って……どうしました?」
「ど、どうって……?」
「俺、あなたに何か……失礼なことをしたんじゃないかと心配で」

 ここでエミリアは確信した。
 フレッドの記憶は曖昧だ。これならごまかせる、と。
 エミリアは一度咳ばらいをすると、説明した。

「あんたは酔い潰れてたから、お水と洗面器を取って来てあげたわよ。それから二日酔いに効く薬も」
「……それだけですか……?」
「それだけって、なによ。酔い潰れた挙句、私をこき使ったっていう点では、先輩に対してじゅうぶん失礼じゃない」
「それは……申し訳ありませんでした」
「感謝しなさいよね」
「はい。ありがとうございます」

 ついついきつい対応になってしまったが、できるだけ早く話を切り上げたいので致し方ない。「話はそれだけ?」と追い打ちをかけると、彼は会釈をして図書館から出ていった。

 ああ、びっくりした……と、エミリアは心の中で呟いた。
 つまり、フレッドはエミリアに送ってもらったところまではなんとなく覚えているらしい。いまのやり取りで納得してくれていたらいいのだけれど。
 そう考えながら「からだの科学」という本を開いたとき、何かの違和感を覚えた。
 エミリアは自分を見下ろし、それからフレッドが出て行った扉を見やる。そこで違和感の正体に気がついた。

 エミリアは「図書館に行く」なんて誰にも言っていない。「お昼行って来ます」と詰所にいる皆に告げて、まっすぐに図書館に来たのだ。そしてそのとき、詰所にフレッドはいなかったはずだ。
 どちらも王城の敷地内にあるとはいえ、ウルフナイツの詰所と図書館はだいぶ離れている。でも、フレッドにはエミリアを探し回った様子はなかった。まるでエミリアがここにいるのがわかっているみたいに、彼はやってきた。

「…………?」

 フレッドは、どうしてここがわかったのだろう。

 *

 図書館から詰所へ戻りつつ、フレッドは唇を引き結んだ。
 エミリア・サーストンは嘘をついている。と、思う。

 夢の中で彼女とめちゃくちゃいやらしい行為に及んだのは覚えている。たいていは「いいところ」で目が覚めてしまうものだが、なんと完遂することができた。すばらしい夢だった……と目を開けると、シーツから彼女の香りが漂っていた。
 夢が強烈すぎたせいで嗅覚がおかしくなっているのだろうか? 半ば夢心地で身体を起こし、フレッドはぎょっとした。
 シーツに乾いた血と体液がこびりついていたからだ。
 実際にエミリアはこの部屋に入ったようだったし、残り香だけならば気のせいだと片づけていたかもしれない。そして体液だけならば「夢精してしまった」と恥じ入っていただろう。だが、血液の染み──夢だと思っていたことは、夢ではなかったのかもしれないと青ざめた。
 夢中でエミリアにむしゃぶりついて、バカみたいに「すごい、すごい」と繰り返していたような気がするのだが……自分は、あれと同じことを彼女にしていたのだろうか? と。
 夢が夢ではなかったとすると、そしてシーツの血痕が破瓜によるものだと考えると、腑に落ちないことがある。あんな風に拙く迫られたくらいで処女を捨てられるものなのだろうか? 自分が都合よく夢だと思い込んでいるだけで、実際は彼女を力づくで強姦してしまったのでは……? と。

 恐々とした気持ちでエミリアに訊ねに行くと、彼女はいつも通りだった。いや、いつもより少し辛辣だったかもしれない。とにかく、自分たちの間に何かがあったような態度とは思えなかった。
 彼女は「からだの科学」という本を読んでいる途中のようだったから、早くフレッドを追い払いたかったのだろう。きっと騎士として人体について勉強していたのだ。邪魔をして悪かったと思う。

 しかし何も無かったのならば、あの血痕は何だというのだろう。自室に漂う「自分以外の香り」はエミリアのものしか嗅ぎ取れなかった。しかもそれはシーツから重点的に香っていた。
 床を調べると緩いウェーブのかかった茶色い髪が一本だけ落ちていた。エミリアのものに違いなかったが、それは「エミリアがこの部屋に入った」ことを証明するだけのものでしかない。
 フレッドは立ち止まり、そこで密かに鼻をくんくんとさせた。
 少し前に、この廊下をメイド長が通った。それよりも前に、イーグルナイツの副団長が通ったはずだ。その前は花瓶に飾る花を抱えた若いメイド、その前は……。
 匂いとは、その人物の行動履歴のようなものだ。誰がどこにどれくらい滞在していたのか。どこへ向かったのか。場合によってはどんな精神状態だったのか……フレッドにはそれがわかる。
 貴族の家に強盗が入った事件。「普通の人間」からすれば足跡くらいしか証拠がない様に思えたようだが、匂いはしっかり残っていた。だから匂いを記憶し、それを追って、フレッドは犯人まで辿り着いたのだ。そして犯人が所持していた靴と、現場の足跡で最終的な答え合わせをし、成果をあげた。
 そのくらい、自分の嗅覚は絶対である。
 だから、エミリアが嘘をついているようにしか思えないのだ。しかし、何のために? いけすかない後輩と関係してしまったことを恥じているのだろうか? なかったことにしてしまいたいのだろうか?
 なんとかして彼女に確認したいが、その先に待っているのがただの拒絶だったとしたら──。
 だが、彼女に認めてもらわなくては、大変なことになる。これからエミリアに、ある変化が起こるはずだ。彼女にはそれを知って注意を払ってもらわなくてはならない。また、こうなった以上はフレッド・アンブローズが何者なのかを話さなくてはいけない。そしてその先に待っているのがやっぱり嫌悪や拒絶であったら──。
 そう考えて、フレッドは奥歯をかみしめた。

 詰所に戻ると、パーシヴァルとフィニアスが話し込んでいた。金髪で、騎士としてはやや線の細い、見るからに頭脳派の騎士団長。そして赤毛のクマみたいな肉体派の副団長。タイプの違う二人がこのウルフナイツを率いている。
 彼らはこちらの姿に気がつくと、手を振って合図し、フレッドを呼んだ。

「何かあったんですか?」

 そう訊ねると、フィニアスが今朝の新聞をフレッドのほうへ突き出した。

『連続殺人獣? 若い娘 また命を落とす』

 見出しにはそう書いてある。また獣の被害があったらしい。とはいえ、この事件はイーグルナイツの担当だったはずだ。

「なかなか捕まりませんよね。イーグルナイツも手を焼いているんじゃないでしょうか」

 フレッドがそう言うと、パーシヴァルが頷いた。

「そのとおり。この件はイーグルナイツの手に負えなくなったらしい。そこで、私たちウルフナイツが受け持つことになった」
「……そうだったんですか」
「こういう事件を受け持つのは私も初めてだがね。まあ、はじめは通常の殺人事件と同じ要領で捜査していこうと考えている。まったく……どんな獣の仕業なのだか」

 パーシヴァルはフレッドの肩を励ますように叩く。

「フレッド。君の活躍にも期待しているよ」


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