わたしが眠りについたあとで
本好きなミレーユはエドガール・ドラポルト男爵の大ファン。作家のエドガールは絶世の美貌の持ち主だが「奇人変人偏屈で人間嫌いの引きこもり」という悪評がある。祖父の城で開かれた夜会でミレーユはエドガールに初めて会い、ファンだと告げるも睨まれて追い払われてしまう。山奥の古城という閉ざされた状況の中、ミレーユはエドガールと話すたびに惹かれていく。しかし、ミレーユには秘密があり、この夜会は祖父と一族により計画されたものだった。いっぽうエドガールも、とある目的を持ってミレーユに近づいてきて……。二人は結ばれますが、完全なハッピーエンドではありません※ムーンライトノベルズに重複投稿しています
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二人の愛が心に沁みました。
不穏な空気が流れる冬の情景から、二人の優しい世界が春を迎えて物語を終えるまでの流れが二人の心情にぴったりで、読んでいて物語に入り込んでしまう素敵なお話でした。
一族の因縁を背負いながらも惹かれ合う背徳感のようなものから、すべてを投げうち愛に走る激情など、ジェットコースターのようなドラマを堪能させて頂きました。
読み終えた後も、ミレーユの心情を想像してずっと余韻に浸っています。
大切な人を大事にしたいとあらためて思わせてくれるお話でした。
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