「地図から消えた少女と、名前を失ったゴブリン」
故郷の村を焼かれ、すべてを奪われた少女シャール。彼女が落とされたのは、命を娯楽として消費される血塗られた大都のコロシアムだった。激痛と絶望の底で出会ったのは、かつて人間を食らうと恐れられた三メートルの巨躯を持つゴブリン「ボル」。人間に虐げられ、傷を負った怪物と、復讐の炎を燃やす少女。互いにすべてを失った二人は、言葉を超えた「静かな絆」で結ばれ、圧倒的な暴力と連携で死地を切り拓いていく。一方、彼らを静かに見下ろすのは、村を焼き払った冷徹なる指揮官・アストル将軍。国家の安寧と繁栄のため、感情もなく命を切り捨てる絶対のシステムに対し、二人は一対の牙となって牙を剥く。檻を越え、歴史の影を打ち破る、少女と魔物の復讐譚が幕を開ける。
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