文字の大きさ
大
中
小
155 / 254
連載
310、精霊のように
「これは……」
エイジはそう呟いて、エリスの姿を見つめていた。
ひと際、強い光がエリスの体を包んでいる。
エリスは溢れる力に思わず吐息を漏らす。
(全身が熱い、内側から何かが目覚める……)
真紅の髪が輝きを増していくその姿は、ウォータードルフィンたちが言っていたように精霊の女王のようだ。
まるで精神体と肉体が分離をしているかのように、僅かにその輪郭がぶれる。
「エリス……」
思わず呼びかけるエイジを、エリスは見つめた。
「エイジ、大丈夫。心配しないで少し力に戸惑っているだけ」
次第に普段のエリスに戻っていくのを見て、安堵のため息を漏らすエイジ。
直ぐにエリスのステータスを確認する。
名前:エリス
種族:人間
職業:上級魔道士LV1
HP:470
MP:1320
力:112
体力:226
知恵:512
魔力:546
器用さ:361
素早さ:375
幸運:114
スキル:無し
ユニークスキル:【アストラルトランス】
魔法:上級魔法【エクスぺリエンティアプラス】【ライトーラプラス】【フレイムランス】【アイスクリスタル】【ストーンドリル】【ウインドブレイド】
特殊魔法:【プリンセスローズ】
加護:無し
称号:無し
『魔剣に巣くうモノ』を倒した時に同じパーティだったライアンたちに比べるとレベルは上級クラスになったばかりだが、その魔力は群を抜いている。
それだけエリスには魔導士としての素質があるのだろう。
(でもこの【アストラルトランス】と【プリンセスローズ】っていうのはなんだ?)
鑑定眼で詳細を調べていくエイジ。
『アストラルトランス:己の精神を一時的に肉体から分離することで魔力を爆発的に高める。高い集中力を要する』
『プリセンスローズ:強力な魔力が込められた真紅の薔薇で相手を射抜く、アストラルトランス状態でのみ使用可能』
やはり試したくなったのだろう、エリスが詠唱を始めると先程のようにその輪郭がブレていくのが今度ははっきりと分かる。
エリスの肉体の後に、まるで精霊のような姿のエリスが見える。
リイムとミイムが嬉しそうにエリスの周りを飛び回る。
『凄いわ、エリス。人間なのにまるで精霊みたい』
『みゅぅう~、大きな精霊です! お母様みたいです』
エリスは途中で詠唱を終える。
そして長く息を吐いた。
「駄目だわ……まだ上手くいかないみたい」
エイジはエリスの肩に手を置いた。
「エリスならきっと大丈夫さ」
「……ありがとう、エイジ」
そう言ってそっとエイジの手を握る。
そんな二人の様子をチラリと一瞥するオリビア。
そっとシェリルに尋ねる。
「ねえ、シェリル。前から気になっていたんだけれど……あの二人、付き合ってるのかしら?」
「ふにゃ~、何でそんなこと気になるにゃ?」
悪戯っぽく笑うシェリルを見て、オリビアは軽く咳ばらいをした。
「ロードファエル家の人間として、王女殿下が誰とお付き合いをするのかは気になるわ。く、国として大事なことだもの」
「ほんとにそれだけかにゃ?」
シェリルのその言葉に、オリビアは頬を染めるとそっぽを向いた。
「も、もういいわ! 別にそんなに気にしている訳じゃないもの」
「ふにゃ、自信持つにゃ。オリビアは王女様にだって負けてないにゃ」
「だから、そ、そういう事じゃないわよ」
オリビアたちのそんなやり取りの最中、リアナがうずうずした様な顔でエイジの腕を取る。
「ねえ! エイジ、次は私よ!」
「ああ、リアナ。じゃあ始めようか」
エイジはそう呟いて、エリスの姿を見つめていた。
ひと際、強い光がエリスの体を包んでいる。
エリスは溢れる力に思わず吐息を漏らす。
(全身が熱い、内側から何かが目覚める……)
真紅の髪が輝きを増していくその姿は、ウォータードルフィンたちが言っていたように精霊の女王のようだ。
まるで精神体と肉体が分離をしているかのように、僅かにその輪郭がぶれる。
「エリス……」
思わず呼びかけるエイジを、エリスは見つめた。
「エイジ、大丈夫。心配しないで少し力に戸惑っているだけ」
次第に普段のエリスに戻っていくのを見て、安堵のため息を漏らすエイジ。
直ぐにエリスのステータスを確認する。
名前:エリス
種族:人間
職業:上級魔道士LV1
HP:470
MP:1320
力:112
体力:226
知恵:512
魔力:546
器用さ:361
素早さ:375
幸運:114
スキル:無し
ユニークスキル:【アストラルトランス】
魔法:上級魔法【エクスぺリエンティアプラス】【ライトーラプラス】【フレイムランス】【アイスクリスタル】【ストーンドリル】【ウインドブレイド】
特殊魔法:【プリンセスローズ】
加護:無し
称号:無し
『魔剣に巣くうモノ』を倒した時に同じパーティだったライアンたちに比べるとレベルは上級クラスになったばかりだが、その魔力は群を抜いている。
それだけエリスには魔導士としての素質があるのだろう。
(でもこの【アストラルトランス】と【プリンセスローズ】っていうのはなんだ?)
鑑定眼で詳細を調べていくエイジ。
『アストラルトランス:己の精神を一時的に肉体から分離することで魔力を爆発的に高める。高い集中力を要する』
『プリセンスローズ:強力な魔力が込められた真紅の薔薇で相手を射抜く、アストラルトランス状態でのみ使用可能』
やはり試したくなったのだろう、エリスが詠唱を始めると先程のようにその輪郭がブレていくのが今度ははっきりと分かる。
エリスの肉体の後に、まるで精霊のような姿のエリスが見える。
リイムとミイムが嬉しそうにエリスの周りを飛び回る。
『凄いわ、エリス。人間なのにまるで精霊みたい』
『みゅぅう~、大きな精霊です! お母様みたいです』
エリスは途中で詠唱を終える。
そして長く息を吐いた。
「駄目だわ……まだ上手くいかないみたい」
エイジはエリスの肩に手を置いた。
「エリスならきっと大丈夫さ」
「……ありがとう、エイジ」
そう言ってそっとエイジの手を握る。
そんな二人の様子をチラリと一瞥するオリビア。
そっとシェリルに尋ねる。
「ねえ、シェリル。前から気になっていたんだけれど……あの二人、付き合ってるのかしら?」
「ふにゃ~、何でそんなこと気になるにゃ?」
悪戯っぽく笑うシェリルを見て、オリビアは軽く咳ばらいをした。
「ロードファエル家の人間として、王女殿下が誰とお付き合いをするのかは気になるわ。く、国として大事なことだもの」
「ほんとにそれだけかにゃ?」
シェリルのその言葉に、オリビアは頬を染めるとそっぽを向いた。
「も、もういいわ! 別にそんなに気にしている訳じゃないもの」
「ふにゃ、自信持つにゃ。オリビアは王女様にだって負けてないにゃ」
「だから、そ、そういう事じゃないわよ」
オリビアたちのそんなやり取りの最中、リアナがうずうずした様な顔でエイジの腕を取る。
「ねえ! エイジ、次は私よ!」
「ああ、リアナ。じゃあ始めようか」
感想 665
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【老化返却】聖女の若さは俺の寿命だった〜回復魔法の代償を肩代わりしていた俺を追放した報いだ。回復のたびに毛が抜け、骨がスカスカになるが良い〜
「寿命を削って回復してやってたのに……感謝すらしないんだな」
聖女パーティの荷物持ち兼回復術師だった俺は、ある日突然パーティを追放された。
理由は「回復魔法のコストが寿命で、もうすぐ死ぬ無能はいらない」という勝手な思い込み。
だが、彼らは知らなかった。
俺の正体が、この世界の生命を司る世界樹の根源そのものだったことを。
俺の寿命は無限であり、俺がパーティにいたからこそ、彼らは「若さ」と「健康」を維持できていたのだ。
「俺がいなくなったら、誰が君たちの老化を止めるの?」
俺がいなくなった途端、聖女たちの身体に異変が起きる。
回復魔法を唱えるたびに、自慢の金髪はバサバサと抜け落ち、肌は土色に。
若さに溺れていた彼女たちは、骨がスカスカになり、杖なしでは歩けない老婆のような姿へと変わり果てていく。
一方、解放された俺は隣国の美少女皇女に拾われ、世界樹の力で枯れた大地を森に変える「現人神」として崇められていた。
「今さら戻ってきて? ……悪いけど、そのハゲ散らかした老婆、誰だっけ?」
すべてを失ってから「俺」の価値に気づいても、もう遅い。
これは、恩を仇で返した連中が、自らの美容と健康を代償に破滅していく物語。
真の皇帝は俺です ~面倒だから幼なじみに帝位を任せていたら、婚約者に捨てられました。正体を明かしたら全員後悔してももう遅い~
皇帝の仕事が面倒だったレインは、信頼する幼なじみアレクシスに表向きの皇帝を任せ、自身は陰から帝国を支えていた。
だがある日、婚約者エミリアは「権力も将来性もない」と彼を見限り婚約破棄を宣言する。
しかし彼女は知らなかった。
帝国を動かしていた真の支配者が誰なのかを。
これは全てを持ちながら隠していた男と、見るべきものを見失った者たちの後悔の物語。
処刑される悪役貴族に転生したので、全財産配って逃げます ~俺が全部手放した瞬間、王国が回らなくなったけどもう遅い~
「ヴァルトハイム伯爵家嫡男ユリウス。貴様の断罪を、ここに宣言する」
断罪の場で、俺は前世の記憶を取り戻した。ここはかつて遊んだノベルゲームの世界で、悪役貴族ユリウスは一年後に処刑される。
冗談じゃない。領地も金も地位も、全部置いて逃げる。それだけを決めた。
ところが、解放した罪人が。配った財産が。放り出したはずの領民が。
なぜか勝手に力をつけて、次々と俺のところへ戻ってくる。
一方その頃、王都では――ユリウスなしで回らない事態が始まっていた。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。