死んだことにした悪役令嬢、 辺境で騎士団長に溺愛されつつ帝国を建て直します
婚約破棄の夜、王太子の「真実の愛」劇の悪役として舞台に立たされ、財務長官令嬢エリアーナは一方的に断罪された。
その翌日、口封じのため山道で馬車ごと焼かれ、「事故死」として片づけられる――はずだった。
だが、彼女は、生きていた。
帝都の帳簿上では、すでに死亡。
焼け跡から外の世界へ歩き出した少女が手にしていたのは、父から託された一冊の『帝国破産の帳簿』と、宛名だけが空白のまま残された死亡届。
すべての素性を捨て、「死人文官シュアラ」と名乗った彼女が辿り着いたのは、敗戦の責を押しつけられ酒に沈む騎士団長カイが率いる、帝国でも最も見捨てられた辺境砦・ヴァルムだった。
食糧不足、物資の横流し、中央による不当な予算削減、兵の士気崩壊……。
そこは、戦場より先に“帳簿”が死んでいる砦。
シュアラは三ヶ月の契約で砦と周辺三村の財政権限の一部を引き受け、数字の奥に潜む腐敗を洗い出していく。
兵たちを「切り捨て可能な数字」から、「守るべき一人ひとりのユニット」へと組み替えるために。
最初、カイにとって彼女は、口うるさいだけの厄介な文官にすぎなかった。
だが、誰よりも兵の命を優先し、自分を勘定に入れようとしない“死人”の文官に触れるうち、折れた騎士団長の心はゆっくりと、確かに引き寄せられていく。
死んだことにされた令嬢と、敗軍の騎士団長。
帳簿一冊から砦と帝国の行方を組み替えていく、辺境発じれ甘溺愛×国家再建ファンタジー。
なろう・ハーメルン・カクヨムでも更新中。
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