39 / 53
本編
39 イリーナ
しおりを挟む
物心が付く頃にはすでに両親とは生き別れており、5歳年上の姉と一緒に、森にほど近い村で大きくなるまではひっそりと人々に紛れて暮らしていた。
原初の民と呼ばれている一族がいる。
それが私や姉のことで、背中には能力者の証でもある痣、“暁の翼”を持って生まれてくる。
私達原初の民は、時代と共にその力を少しずつ失ってきている。
中には能力を持たない者もいて、普通の人として暮らしている。
遥か古代には支配者として生きていたはずなのに、だんだんと能力を持たない者が生まれてくると同時に、その地位も失い、今では奴隷狩りに遭う者までいる。
姉が神聖魔法を習得するきっかけとなったのは、私達家族もその被害に遭い、両親とも離れ離れになり、散り散りになって逃げている時だった。
その頃はまだ私が歩くのがやっとで、そんな私を連れて逃げてくれた姉は、どれだけ心細かったことか。
さらには大きな獣に襲われて、私が瀕死の重傷を負ってしまった出来事があった。
頼る大人がいなかった姉は、異能の力を使って神聖魔法を使える子から、一時的にその能力を借りた。
私と同じくらいの年齢のその子の神聖魔法は強力で、そしてとても特別なものだったそうだ。
胸を切り裂いていた怪我を一瞬で治すもので、その翌日に姉は借りた魔法を返すつもりだった。
でもその子はもう何処かへ行ってしまって、返すことは叶わなかった。
その事を姉はずっと気にしていた。
だからその子の代わりに人助けになればと、成人してからは治癒が必要な人を無償で癒して回った。
姉が魔法を使うたびに辺りで星が瞬いてとても綺麗だったから、その魔法がどれだけ特別なものなのかは理解しているつもりだった。
姉が20歳を過ぎても、とうとう魔法を借りた子は見つからなくて、そしてあの出会いがあった。
姉が森の中へ木の実を探しに出かけると、怪我をして身動きがとれなくなっている男の人を見つけた。
姉はすぐさま癒しの魔法を使い、その人を助けた。
治療を終えて村に連れて来られたその人は礼儀正しく、優しく、姉と仲良く親密になるのにそんなに時間はかからなかった。
その人は驚くことにこの国の王太子様だったけど、気さくな態度にすっかり心を許してしまい、姉、アリーヤは、求婚されるままにその人について行った。
それが、愚かな間違いに繋がるとは思わずに。
私は華美な世界を避けたくて、姉の誘いを断って、一人田舎に残って暮らしていた。
周りの人達が親切で、幼なじみも様子を見に会いに来てくれるから困ることはなかった。
王族が簡単に求婚してきたことに心配はしたけど、アリーヤからは幸せそうな手紙がたくさん届いた。
アリーヤが幸せになれるのなら、それは私にとっても幸せなことだった。
一つの事実を知るまでは。
結婚式を執り行うから王都に一度来てと言われたのは、姉が王都に行って一ヶ月が過ぎた頃だ。
王族との結婚がこんなに早くに決まるものなのかと驚いたけど、姉もいい歳だったから深く考えるのはやめて祝福しようと思った。
その結婚式の数日前に王都に着くと、ある噂を聞いた。
王都にいたのは偽物の聖女で、アリーヤが真の聖女だと。
そんなはずはない。
お姉ちゃんに星を動かす力はない。
あるのは神聖魔法だけで。
聖女エルナト様は、神聖魔法が使えないそうだ。
まさか、と思った。
お姉ちゃんから魔法を奪われた人は、王都にいた聖女様で、その方はお姉ちゃんのせいで投獄された。
その事をお姉ちゃんは知らないのか、気付かないフリをしているとは思いたくはなかった。
アリーヤから魔法を奪われた子が、どんな境遇に置かれているのか考えもしなかった。
神聖魔法が使えない聖女。
神聖魔法が使える王太子妃。
目に見える利益、神聖魔法の恩恵に、みな、都合のいいように真実をねじ曲げている。
私はどうにかしてお姉ちゃんに会おうとした。
でも門前で追い返されて、城にいるお姉ちゃんに会わせてもらえない。
そうこうしていると、ニセモノの聖女を処刑する日が決まったと聞いた。
どうにかしなければと、どこにいるのかも分からない投獄されている聖女様を探して、寝ずに走って、走って、走り回って、群衆の遥か先のあの広場でボロボロにされたあの方を見て、その姿に、罪の深さに恐怖して、私にできることはもう一つしかなかった。
走るために途中で荷物を投げ捨て、小さなポーチに入っていたペンで、手にメッセージを残す。
“ごめんなさい”
それ以外の言葉がなかった。
インクが乾く時間も待てない。
願った。
あの方と私の魂を入れ替え、この体をあの方の為に使って欲しいと。
エルナト様の首に斧が触れた瞬間、エルナト様の体が硬直し、それと同時に大地が慟哭のように揺れた。
取り返しのつかないことをしたと言うのに、歓喜の咆哮を放つ群衆は、それに気付かずに浮かれている。
私達が入れ替わったのは、それらと同じ瞬間だった。
私のしたことが正しいわけではない。
余計にエルナト様を苦しめるかもしれない。
私達がエルナト様の人生を滅茶苦茶にしておきながら、まだ役目を果たせと言っているようなものなのに。
体が入れ替わってしまえば、聖女の力が受け継がれるかも分からないのに。
世界の終わりをエルナト様に味わせてしまうかもしれないのに。
それを見届けることもできずに、私は闇の中に沈んでいった。
お姉ちゃんが幸せだと思い込んでいるその日、お姉ちゃんは愛し合った人と結婚し、エルナト様は処刑された。
そして、私と言う存在が消えた日でもあった。
せめて、あの手紙がお姉ちゃんに届くといいな。
何も知らないまま幸せになんかさせられない。
お姉ちゃんが元凶であることをまだ知らないのが、悔しくて、悲しかった………
お姉ちゃんも私も、償わなければならないのだから。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
何度謝っても、許されない事だ。
私を救う為だったと、そんな言い訳もできない。
エルナト様にだって、エルナト様の魔法で救いたい大切な人がいたかもしれないのに。
どれだけの罪を犯したのか知ることすらできない。
本当なら、あの日に消えていた私の命。
償いにも身代わりにもならない。
天命というものを、ちゃんと受け入れなければならなかった。
原初の民と呼ばれている一族がいる。
それが私や姉のことで、背中には能力者の証でもある痣、“暁の翼”を持って生まれてくる。
私達原初の民は、時代と共にその力を少しずつ失ってきている。
中には能力を持たない者もいて、普通の人として暮らしている。
遥か古代には支配者として生きていたはずなのに、だんだんと能力を持たない者が生まれてくると同時に、その地位も失い、今では奴隷狩りに遭う者までいる。
姉が神聖魔法を習得するきっかけとなったのは、私達家族もその被害に遭い、両親とも離れ離れになり、散り散りになって逃げている時だった。
その頃はまだ私が歩くのがやっとで、そんな私を連れて逃げてくれた姉は、どれだけ心細かったことか。
さらには大きな獣に襲われて、私が瀕死の重傷を負ってしまった出来事があった。
頼る大人がいなかった姉は、異能の力を使って神聖魔法を使える子から、一時的にその能力を借りた。
私と同じくらいの年齢のその子の神聖魔法は強力で、そしてとても特別なものだったそうだ。
胸を切り裂いていた怪我を一瞬で治すもので、その翌日に姉は借りた魔法を返すつもりだった。
でもその子はもう何処かへ行ってしまって、返すことは叶わなかった。
その事を姉はずっと気にしていた。
だからその子の代わりに人助けになればと、成人してからは治癒が必要な人を無償で癒して回った。
姉が魔法を使うたびに辺りで星が瞬いてとても綺麗だったから、その魔法がどれだけ特別なものなのかは理解しているつもりだった。
姉が20歳を過ぎても、とうとう魔法を借りた子は見つからなくて、そしてあの出会いがあった。
姉が森の中へ木の実を探しに出かけると、怪我をして身動きがとれなくなっている男の人を見つけた。
姉はすぐさま癒しの魔法を使い、その人を助けた。
治療を終えて村に連れて来られたその人は礼儀正しく、優しく、姉と仲良く親密になるのにそんなに時間はかからなかった。
その人は驚くことにこの国の王太子様だったけど、気さくな態度にすっかり心を許してしまい、姉、アリーヤは、求婚されるままにその人について行った。
それが、愚かな間違いに繋がるとは思わずに。
私は華美な世界を避けたくて、姉の誘いを断って、一人田舎に残って暮らしていた。
周りの人達が親切で、幼なじみも様子を見に会いに来てくれるから困ることはなかった。
王族が簡単に求婚してきたことに心配はしたけど、アリーヤからは幸せそうな手紙がたくさん届いた。
アリーヤが幸せになれるのなら、それは私にとっても幸せなことだった。
一つの事実を知るまでは。
結婚式を執り行うから王都に一度来てと言われたのは、姉が王都に行って一ヶ月が過ぎた頃だ。
王族との結婚がこんなに早くに決まるものなのかと驚いたけど、姉もいい歳だったから深く考えるのはやめて祝福しようと思った。
その結婚式の数日前に王都に着くと、ある噂を聞いた。
王都にいたのは偽物の聖女で、アリーヤが真の聖女だと。
そんなはずはない。
お姉ちゃんに星を動かす力はない。
あるのは神聖魔法だけで。
聖女エルナト様は、神聖魔法が使えないそうだ。
まさか、と思った。
お姉ちゃんから魔法を奪われた人は、王都にいた聖女様で、その方はお姉ちゃんのせいで投獄された。
その事をお姉ちゃんは知らないのか、気付かないフリをしているとは思いたくはなかった。
アリーヤから魔法を奪われた子が、どんな境遇に置かれているのか考えもしなかった。
神聖魔法が使えない聖女。
神聖魔法が使える王太子妃。
目に見える利益、神聖魔法の恩恵に、みな、都合のいいように真実をねじ曲げている。
私はどうにかしてお姉ちゃんに会おうとした。
でも門前で追い返されて、城にいるお姉ちゃんに会わせてもらえない。
そうこうしていると、ニセモノの聖女を処刑する日が決まったと聞いた。
どうにかしなければと、どこにいるのかも分からない投獄されている聖女様を探して、寝ずに走って、走って、走り回って、群衆の遥か先のあの広場でボロボロにされたあの方を見て、その姿に、罪の深さに恐怖して、私にできることはもう一つしかなかった。
走るために途中で荷物を投げ捨て、小さなポーチに入っていたペンで、手にメッセージを残す。
“ごめんなさい”
それ以外の言葉がなかった。
インクが乾く時間も待てない。
願った。
あの方と私の魂を入れ替え、この体をあの方の為に使って欲しいと。
エルナト様の首に斧が触れた瞬間、エルナト様の体が硬直し、それと同時に大地が慟哭のように揺れた。
取り返しのつかないことをしたと言うのに、歓喜の咆哮を放つ群衆は、それに気付かずに浮かれている。
私達が入れ替わったのは、それらと同じ瞬間だった。
私のしたことが正しいわけではない。
余計にエルナト様を苦しめるかもしれない。
私達がエルナト様の人生を滅茶苦茶にしておきながら、まだ役目を果たせと言っているようなものなのに。
体が入れ替わってしまえば、聖女の力が受け継がれるかも分からないのに。
世界の終わりをエルナト様に味わせてしまうかもしれないのに。
それを見届けることもできずに、私は闇の中に沈んでいった。
お姉ちゃんが幸せだと思い込んでいるその日、お姉ちゃんは愛し合った人と結婚し、エルナト様は処刑された。
そして、私と言う存在が消えた日でもあった。
せめて、あの手紙がお姉ちゃんに届くといいな。
何も知らないまま幸せになんかさせられない。
お姉ちゃんが元凶であることをまだ知らないのが、悔しくて、悲しかった………
お姉ちゃんも私も、償わなければならないのだから。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
何度謝っても、許されない事だ。
私を救う為だったと、そんな言い訳もできない。
エルナト様にだって、エルナト様の魔法で救いたい大切な人がいたかもしれないのに。
どれだけの罪を犯したのか知ることすらできない。
本当なら、あの日に消えていた私の命。
償いにも身代わりにもならない。
天命というものを、ちゃんと受け入れなければならなかった。
177
あなたにおすすめの小説
美形揃いの王族の中で珍しく不細工なわたしを、王子がその顔で本当に王族なのかと皮肉ってきたと思っていましたが、実は違ったようです。
ふまさ
恋愛
「──お前はその顔で、本当に王族なのか?」
そう問いかけてきたのは、この国の第一王子──サイラスだった。
真剣な顔で問いかけられたセシリーは、固まった。からかいや嫌味などではない、心からの疑問。いくら慣れたこととはいえ、流石のセシリーも、カチンときた。
「…………ぷっ」
姉のカミラが口元を押さえながら、吹き出す。それにつられて、広間にいる者たちは一斉に笑い出した。
当然、サイラスがセシリーを皮肉っていると思ったからだ。
だが、真実は違っていて──。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
婚約破棄をされ、谷に落ちた女は聖獣の血を引く
基本二度寝
恋愛
「不憫に思って平民のお前を召し上げてやったのにな!」
王太子は女を突き飛ばした。
「その恩も忘れて、お前は何をした!」
突き飛ばされた女を、王太子の護衛の男が走り寄り支える。
その姿に王太子は更に苛立った。
「貴様との婚約は破棄する!私に魅了の力を使って城に召し上げさせたこと、私と婚約させたこと、貴様の好き勝手になどさせるか!」
「ソル…?」
「平民がっ馴れ馴れしく私の愛称を呼ぶなっ!」
王太子の怒声にはらはらと女は涙をこぼした。
聖女のわたしを隣国に売っておいて、いまさら「母国が滅んでもよいのか」と言われましても。
ふまさ
恋愛
「──わかった、これまでのことは謝罪しよう。とりあえず、国に帰ってきてくれ。次の聖女は急ぎ見つけることを約束する。それまでは我慢してくれないか。でないと国が滅びる。お前もそれは嫌だろ?」
出来るだけ優しく、テンサンド王国の第一王子であるショーンがアーリンに語りかける。ひきつった笑みを浮かべながら。
だがアーリンは考える間もなく、
「──お断りします」
と、きっぱりと告げたのだった。
ゴースト聖女は今日までです〜お父様お義母さま、そして偽聖女の妹様、さようなら。私は魔神の妻になります〜
嘉神かろ
恋愛
魔神を封じる一族の娘として幸せに暮していたアリシアの生活は、母が死に、継母が妹を産んだことで一変する。
妹は聖女と呼ばれ、もてはやされる一方で、アリシアは周囲に気付かれないよう、妹の影となって魔神の眷属を屠りつづける。
これから先も続くと思われたこの、妹に功績を譲る生活は、魔神の封印を補強する封魔の神儀をきっかけに思いもよらなかった方へ動き出す。
偽物と断罪された令嬢が精霊に溺愛されていたら
影茸
恋愛
公爵令嬢マレシアは偽聖女として、一方的に断罪された。
あらゆる罪を着せられ、一切の弁明も許されずに。
けれど、断罪したもの達は知らない。
彼女は偽物であれ、無力ではなく。
──彼女こそ真の聖女と、多くのものが認めていたことを。
(書きたいネタが出てきてしまったゆえの、衝動的短編です)
(少しだけタイトル変えました)
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星里有乃
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2025年10月25日、外編全17話投稿済み。第二部準備中です。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる