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幕間話2
SS お雑煮を作ろう(もち米編)
正月用SS
ーーーーーーーーー
「なんで私はダンゾウの故郷にいるんだ?」
「――あら、ユーリさん、思い出せませんの?」
私の疑問に、リーゼが疲れた声で言った。
ある年の元旦。
私、リーゼ、クルト、アクリの四人はダンゾウの故郷という東国にいた。
東国には転移石も設置されておらず、ホム―ロス王国から普通に歩けば一年以上、高速馬車を使っても半年以上かかる。
それだけではなく、東国は島国であり、なんらかの形で海を渡らないとたどり着けないはずなんだが。
くそっ、昨日、クルトが試しに造ってみたっていう新しい形の麦酒――ラガーとかいったか? あれを飲んでいたところまでは覚えている。のどごしが爽やかで、すっきりとした味で飲みやすい。エールとラガー、どっちが好きか? って聞かれたら、仕事終わりならラガー、休日ならエールという感じで飲み分けたい。
その後、なにを話していた?
そうだ、サクラの奴らと、東国について話していたんだ。
「この時期でござるかな。拙者の国では、お雑煮と呼ばれる餅をついてそれをスープに入れて食べるのが習慣でござった。しかも、地方によってスープの味が異なるのでござる。その中には、あんこ――クルト殿が作った饅頭に入っている甘い餡とよく似たものを入れている餅もあったでござるな」
それを聞いたクルトが目を輝かせて、一度作ってみたいと言ったんだった。
しかし、クルトにもできないことがあったらしい。
なんでも、どのスープを作るにも、味噌か醤油という調味料が必要であり、その材料には麹と呼ばれるものが必要なのだそうだ。
「そのコウジと呼ばれるものを最初から作るとなると、培養と改良が必要そうですね……最低三日はかかりそうです」
よくわかなかったけれど、たったひとつの料理を作るのにクルトを三日も働かせるわけにはいかない。
結局、オゾウニと呼ばれる料理を食べるのは中止になる――はずだった。
「オゾウニ食べたいの」
アクリの希望――それが私たちを動かした。というか、主にクルトを動かした。
そして――
「あぁ、思い出した」
「――思い出しましたか、ユーリさん」
「あぁ、まさかあんな方法で転移結晶と同じ効果で空間を移動できるとは思ってもいなかった。いやぁ、まさか風呂の鏡の曇り止めにあんな使い方があるとはな」
「――今回しか使えない裏ワザみたいですけれど、この方法は世間に広めるわけにはいきませんわね。口笛を吹けない人への差別が酷くなりそうですし」
「当たり前のことを言うなよ。いくらファントムの護衛があるとしても、いったい何カ国を敵に回すことになるんだよ。それに、鶏肉が値上がりしてしまうから困るしな」
「――いえ、そもそも国という概念そのものが失われますよ。まぁ、市場に並ぶ魚の種類が増えるのは喜ばしいですけれど、クルト様の塩焼きが食べられないのなら意味がありませんし」
私とリーゼは話し合いを止め、アハハハと笑った。
もう、今回、どうやって東国にやってきたかは忘れることにしよう。
というか、うん、忘れた。
「それで、クルトは? ええと、コウジだっけ? そもそも、コウジってなんなんだ?」
「――あら、ユーリさん、聞いていませんでしたの? コウジとはカビの一種ですわよ」
「なんだってっ!? そういえば、前にダンゾウがついた餅にも黴がついていたことがあったけれど、あれが醤油作りの工程だったのか?」
「――それは単純に傷んだだけです」
「だよなぁ、不味かったし」
「――召し上がったのですか?」
リーゼが侮蔑するかのような目で私を見てきたけれど、王家直属冒険者を辞めてから、クルトに出会うまではかなり貧乏な生活をしていたから、黴が生えた程度では動じなくなっていた。いまはクルトの料理になれすぎて無理だけど。
「って、おい、リーゼ! 転移してきたのは私たちだけでファントムの護衛がいないんだぞ。クルトとアクリ、ふたりっきりにして大丈夫なのかよっ!」
「――あら、それなら心配ありませんわ」
心配ない――そうか、心配ないのか。
ならば、大丈夫――ん?
私はニコニコ顔で私を見るリーゼに違和感を覚えた。
面と向かって話しているのに、リーゼの視線が私から僅かにずれている。
社交性のあるリーゼにはありえない失態だ。
「リーゼ、ちょっと手を出してくれるか?」
「――何故ですか?」
尋ねても、手を差し出そうとしないリーゼの手を無理やり掴もうとし――空を切った。
避けたのではない、すり抜けたのだ。
その瞬間、リーゼの姿が消えた。
※※※
「リーゼっ! お前、なにクルトとアクリと三人で観光を満喫してやがるんだ!」
私はなんとか茶屋で三色の団子を食べているクルトたちがいる場所を見つけ出した。
さっきまで私が話していた相手は、リーゼ本人ではなく、リーゼの幻影だった。
感覚強化の魔法で聴力を強化して、あたかも私とその場で話しているかのように振舞っていた。
僅かにリーゼの会話のテンポが遅れていたのは、私の声がリーゼの耳に届くまでに時間が必要だったからだろう。
「ユーリママ、おかえりなの!」
リーゼに抱え上げられたアクリが笑顔で私を出迎える。
天使の笑みを見せられた私は、これ以上この場所で怒れなくなった。
「はい、ユーリさん。これ、三色団子っていう東国のお菓子なのですが、とても美味しいですよ」
「あぁ……(後で覚えてろよ)」
私は小声で誰にも聞こえないように呟く。感覚強化が続いているリーゼには十分聞こえただろう。
そして、団子を見た。
三食団子――赤、緑、白の団子だ。
団子は、工房でも作られていたから、クルトが作った団子には遠く及ばないだろう。
それでも、まぁ現地の団子の味を知っておくのも悪くないか。
どうやら、アクリは赤い団子が気に入ったらしく、もはや団子の原型がないくらいに細かく切り刻まれた赤い団子を食べている。
赤い団子って、海老の団子かな?
私はそう思いながら、串にささっている団子の先端の赤い団子を食べた。
「ん? これはっ!? 嘘だろ」
クルトが作った団子より美味い? いや、同レベル?
嘘だろ、これが東国の神秘ってやつか?
気が付けば、私は串を咥えていた。
串の中にくっついている団子の甘味まで美味しいきがする。
「……ところで、リーゼ。そこで倒れているおっさんは誰だ?」
店に入ったときから視界に入っていたけれど、ひとりのおっさんが倒れていた。
手には団子の串が握られている。
「彼はこの店の店主です」
「は? 店主がなんでこんなところで倒れてるんだ?」
私がそう言うと、倒れていたおっさんがゆっくりと起き上がった。
「団子の道を究めようと女房子供を置き去りに研究に研究を重ねて十七年。食材に拘り、水が綺麗なこの土地に店を構えて十三年」
おいおい、なにか独白を始めたぞ。
団子が凄いのはわかったから、私はもう一本欲しいんだけど。
「ようやく納得できる団子ができたかと思っていたとき、突然現れた「もち米が欲しい」っていう渡来の客、そいつらに自慢の団子をふるまったところ、赤子が『パパが作ったダンゴの方が美味しいの』なんていうもんだから、いくら赤子の言うことだからって辛抱ならず、そのパパとかいう若造に団子を作らせてみれば、へっ、俺の団子なんて所詮は泥団子に毛が生えたもんだって思い知らされたのさ――」
「あぁ、これはクルトが作った団子だったのか。そりゃ美味いわけだ」
私はそう言って、お茶を飲んだ。
すると、奥からクルトがやってきて、
「追加の分の団子が――あ、ユーリさん、用事はもう終わったんですか?」
「あぁ、団子いただいてるよ」
私はクルトが持ってきた団子を一本取って食べた。
店主もクルトが持ってきた団子を一本掴んで泣きながら食べる。
「俺がやってきた十七年はいったいなんだったんだ……この団子を食べてると、故郷に遺した女房と子供の顔が蘇ってくる」
「店主さん、子供には会っていないんですか?」
「……俺は団子の道を極めるまで、故郷に戻らないと決めたんだ」
「でも、それって悲しいですよ? だって、それってつまり、最高の団子ができたとき、最初に奥さんと子供に食べてもらえないってことじゃないですか」
「――っ!? そうだった、俺は最高の団子を作りたかったのは、俺の団子を食べて喜ぶ女房の顔が好きだったからなんだ。なのに、俺ときたら、そんな大切なことを忘れて……チクショウ、なんてことを――坊主、ありがとう、大切なことを思い出させてくれて。約束だ、このもち米はあんたにやる」
「え? そんな約束してましたっけ?」
「待ってろ、すぐに帰るからなっ!」
私はいったいなにを見せられていたんだろう?
団子屋の店主は客をほったらかしにして、最低限の荷物とともに店を後にしたのだった。
お雑煮の材料――もち米GET。
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「なんで私はダンゾウの故郷にいるんだ?」
「――あら、ユーリさん、思い出せませんの?」
私の疑問に、リーゼが疲れた声で言った。
ある年の元旦。
私、リーゼ、クルト、アクリの四人はダンゾウの故郷という東国にいた。
東国には転移石も設置されておらず、ホム―ロス王国から普通に歩けば一年以上、高速馬車を使っても半年以上かかる。
それだけではなく、東国は島国であり、なんらかの形で海を渡らないとたどり着けないはずなんだが。
くそっ、昨日、クルトが試しに造ってみたっていう新しい形の麦酒――ラガーとかいったか? あれを飲んでいたところまでは覚えている。のどごしが爽やかで、すっきりとした味で飲みやすい。エールとラガー、どっちが好きか? って聞かれたら、仕事終わりならラガー、休日ならエールという感じで飲み分けたい。
その後、なにを話していた?
そうだ、サクラの奴らと、東国について話していたんだ。
「この時期でござるかな。拙者の国では、お雑煮と呼ばれる餅をついてそれをスープに入れて食べるのが習慣でござった。しかも、地方によってスープの味が異なるのでござる。その中には、あんこ――クルト殿が作った饅頭に入っている甘い餡とよく似たものを入れている餅もあったでござるな」
それを聞いたクルトが目を輝かせて、一度作ってみたいと言ったんだった。
しかし、クルトにもできないことがあったらしい。
なんでも、どのスープを作るにも、味噌か醤油という調味料が必要であり、その材料には麹と呼ばれるものが必要なのだそうだ。
「そのコウジと呼ばれるものを最初から作るとなると、培養と改良が必要そうですね……最低三日はかかりそうです」
よくわかなかったけれど、たったひとつの料理を作るのにクルトを三日も働かせるわけにはいかない。
結局、オゾウニと呼ばれる料理を食べるのは中止になる――はずだった。
「オゾウニ食べたいの」
アクリの希望――それが私たちを動かした。というか、主にクルトを動かした。
そして――
「あぁ、思い出した」
「――思い出しましたか、ユーリさん」
「あぁ、まさかあんな方法で転移結晶と同じ効果で空間を移動できるとは思ってもいなかった。いやぁ、まさか風呂の鏡の曇り止めにあんな使い方があるとはな」
「――今回しか使えない裏ワザみたいですけれど、この方法は世間に広めるわけにはいきませんわね。口笛を吹けない人への差別が酷くなりそうですし」
「当たり前のことを言うなよ。いくらファントムの護衛があるとしても、いったい何カ国を敵に回すことになるんだよ。それに、鶏肉が値上がりしてしまうから困るしな」
「――いえ、そもそも国という概念そのものが失われますよ。まぁ、市場に並ぶ魚の種類が増えるのは喜ばしいですけれど、クルト様の塩焼きが食べられないのなら意味がありませんし」
私とリーゼは話し合いを止め、アハハハと笑った。
もう、今回、どうやって東国にやってきたかは忘れることにしよう。
というか、うん、忘れた。
「それで、クルトは? ええと、コウジだっけ? そもそも、コウジってなんなんだ?」
「――あら、ユーリさん、聞いていませんでしたの? コウジとはカビの一種ですわよ」
「なんだってっ!? そういえば、前にダンゾウがついた餅にも黴がついていたことがあったけれど、あれが醤油作りの工程だったのか?」
「――それは単純に傷んだだけです」
「だよなぁ、不味かったし」
「――召し上がったのですか?」
リーゼが侮蔑するかのような目で私を見てきたけれど、王家直属冒険者を辞めてから、クルトに出会うまではかなり貧乏な生活をしていたから、黴が生えた程度では動じなくなっていた。いまはクルトの料理になれすぎて無理だけど。
「って、おい、リーゼ! 転移してきたのは私たちだけでファントムの護衛がいないんだぞ。クルトとアクリ、ふたりっきりにして大丈夫なのかよっ!」
「――あら、それなら心配ありませんわ」
心配ない――そうか、心配ないのか。
ならば、大丈夫――ん?
私はニコニコ顔で私を見るリーゼに違和感を覚えた。
面と向かって話しているのに、リーゼの視線が私から僅かにずれている。
社交性のあるリーゼにはありえない失態だ。
「リーゼ、ちょっと手を出してくれるか?」
「――何故ですか?」
尋ねても、手を差し出そうとしないリーゼの手を無理やり掴もうとし――空を切った。
避けたのではない、すり抜けたのだ。
その瞬間、リーゼの姿が消えた。
※※※
「リーゼっ! お前、なにクルトとアクリと三人で観光を満喫してやがるんだ!」
私はなんとか茶屋で三色の団子を食べているクルトたちがいる場所を見つけ出した。
さっきまで私が話していた相手は、リーゼ本人ではなく、リーゼの幻影だった。
感覚強化の魔法で聴力を強化して、あたかも私とその場で話しているかのように振舞っていた。
僅かにリーゼの会話のテンポが遅れていたのは、私の声がリーゼの耳に届くまでに時間が必要だったからだろう。
「ユーリママ、おかえりなの!」
リーゼに抱え上げられたアクリが笑顔で私を出迎える。
天使の笑みを見せられた私は、これ以上この場所で怒れなくなった。
「はい、ユーリさん。これ、三色団子っていう東国のお菓子なのですが、とても美味しいですよ」
「あぁ……(後で覚えてろよ)」
私は小声で誰にも聞こえないように呟く。感覚強化が続いているリーゼには十分聞こえただろう。
そして、団子を見た。
三食団子――赤、緑、白の団子だ。
団子は、工房でも作られていたから、クルトが作った団子には遠く及ばないだろう。
それでも、まぁ現地の団子の味を知っておくのも悪くないか。
どうやら、アクリは赤い団子が気に入ったらしく、もはや団子の原型がないくらいに細かく切り刻まれた赤い団子を食べている。
赤い団子って、海老の団子かな?
私はそう思いながら、串にささっている団子の先端の赤い団子を食べた。
「ん? これはっ!? 嘘だろ」
クルトが作った団子より美味い? いや、同レベル?
嘘だろ、これが東国の神秘ってやつか?
気が付けば、私は串を咥えていた。
串の中にくっついている団子の甘味まで美味しいきがする。
「……ところで、リーゼ。そこで倒れているおっさんは誰だ?」
店に入ったときから視界に入っていたけれど、ひとりのおっさんが倒れていた。
手には団子の串が握られている。
「彼はこの店の店主です」
「は? 店主がなんでこんなところで倒れてるんだ?」
私がそう言うと、倒れていたおっさんがゆっくりと起き上がった。
「団子の道を究めようと女房子供を置き去りに研究に研究を重ねて十七年。食材に拘り、水が綺麗なこの土地に店を構えて十三年」
おいおい、なにか独白を始めたぞ。
団子が凄いのはわかったから、私はもう一本欲しいんだけど。
「ようやく納得できる団子ができたかと思っていたとき、突然現れた「もち米が欲しい」っていう渡来の客、そいつらに自慢の団子をふるまったところ、赤子が『パパが作ったダンゴの方が美味しいの』なんていうもんだから、いくら赤子の言うことだからって辛抱ならず、そのパパとかいう若造に団子を作らせてみれば、へっ、俺の団子なんて所詮は泥団子に毛が生えたもんだって思い知らされたのさ――」
「あぁ、これはクルトが作った団子だったのか。そりゃ美味いわけだ」
私はそう言って、お茶を飲んだ。
すると、奥からクルトがやってきて、
「追加の分の団子が――あ、ユーリさん、用事はもう終わったんですか?」
「あぁ、団子いただいてるよ」
私はクルトが持ってきた団子を一本取って食べた。
店主もクルトが持ってきた団子を一本掴んで泣きながら食べる。
「俺がやってきた十七年はいったいなんだったんだ……この団子を食べてると、故郷に遺した女房と子供の顔が蘇ってくる」
「店主さん、子供には会っていないんですか?」
「……俺は団子の道を極めるまで、故郷に戻らないと決めたんだ」
「でも、それって悲しいですよ? だって、それってつまり、最高の団子ができたとき、最初に奥さんと子供に食べてもらえないってことじゃないですか」
「――っ!? そうだった、俺は最高の団子を作りたかったのは、俺の団子を食べて喜ぶ女房の顔が好きだったからなんだ。なのに、俺ときたら、そんな大切なことを忘れて……チクショウ、なんてことを――坊主、ありがとう、大切なことを思い出させてくれて。約束だ、このもち米はあんたにやる」
「え? そんな約束してましたっけ?」
「待ってろ、すぐに帰るからなっ!」
私はいったいなにを見せられていたんだろう?
団子屋の店主は客をほったらかしにして、最低限の荷物とともに店を後にしたのだった。
お雑煮の材料――もち米GET。
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