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「君を愛することは、決してない」
結婚式を挙げたその夜、夫は私にそう告げた。
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そうして毎回同じように言われてきた。
逃げた一回目、我慢した二回目。いずれも上手くいかなかった。
だから今回は。
「あなたは母の代わりじゃない」と拒まれ続けた継母が去った後、実母の命日の白い花が、十二年分遺されていた
母を亡くした年、屋敷に来た継母リーゼロッテを、わたし——クラーラは一度も母と呼ばなかった。
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けれど、彼女が消えた屋敷で、わたしは見つけてしまう。実母ユーリアの命日に毎年供えられていた白い花の、十二年分の包み紙。実母の故郷料理を古参女中から書き取った、継母の筆跡の覚書。そこには実母の名で「クラーラの好物・薄味に」と記されていた。
わたしが「母を奪おうとしている」と憎んだ人は、わたしのために、亡き母を生かし続けていた。母の代わりになろうとしなかったのではない。なってはいけないと、ずっと自分に禁じていたのだ。
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2025/06/22
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