【完結】36.5℃のデバッグ ――論理的な大学院生は、恋を知らない彼女の氷を溶かしたい――
一生解けないはずだった氷を、優しく溶かしてくれたのは、誰より理知的で、誰より誠実な『優しいお兄さん』でした
「私、……恋愛できないんです」
過去の凄惨な事件によって、他人の体温を「氷」のように冷たく感じてしまう女子大生・花菜。
そんな彼女の前に現れたのは、理知的で誠実な大学院生・佐久間深也だった。
心を凍らせた彼女を救うため、深也は心理学の専門書を買い込み、独自の「デバッグ計画」を立てる。
それは、彼女に決して無理をさせない、優しすぎるほど遠回りの恋。
けれど、半年が過ぎたある日。二人の間に引きかれた「境界線」を揺るがす事件が起きる。
震える彼女を前に、深也が下した、論理(ロジック)を超えた決断とは――。
「……参ったな。俺だって、そんなに聖人君子じゃないんだよ」
36.5℃の熱が、凍りついた彼女の記憶を、優しく、丹念に、上書きしていく。
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