Ωの僕がお偉いさん

白いモフモフ

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夜の船

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 ご注意☆お食事中の方ごめんなさい。おトイレ話が出てくるのでご注意下さい。




 僕は今マオから注意事項を聞いている。……ハズだ。

「船乗りは迷信深いのがほんっとーに多くて、やっちゃいけない事が多いの。夜に口笛吹くな、歌うな、踊るな……どれもやったけど何も起こんなかったよ。」

 僕は一緒にいたコウを見る。“お宅の子、色々と間違ってますよ?”という目だ。まだ理解できないエンジュと頭のいいリリーだから大丈夫だろうけど、子供達もいるんですよ?

「スマン。鉄拳くれたんだがな、反省はいっさい無いようだ。」

 コウが説明のしなおしをしてくれた。口笛と歌はは響くので睡眠妨害を防ぐため。それと口笛は奇襲の時に合図にも使われる事が多いので勘違いを防ぐため。踊るなというのはやっぱり騒音防止、破壊防止、転落防止の為というきちんとした理由があった。これに海で出会う幻の生き物を呼ぶからという迷信話を付けたのは荒くれ者が多かった船乗りは真面目な理由では止めないからという……バカな話だ。

「あとは~、火の扱いの注意ね。それから、出歩いてもいいけど提督の部屋付近は夜間は特にヤバい。」

 ……聞かなくてもわかるけど、たぶんソーユー事だよね?

「まじでヤバい。音とか何か破壊してるのかって思ったり殺される寸前なのかって思うもん。」

「それでマオは何回も飛び込んで怒られるんだよな。……カギかけない方もどうかと思うが、俺等は逆らえない。」

 ……わかった。出歩かない!あ、待って。出歩いても行かないようにするよ。さっき提督とデジレ様の部屋は孤立してるって聞いたからわざとじゃなきゃ行かないでしょ。

 ところでさ、おトイレはどこ?爺に聞いたら壺を差し出されたのでちゃんとしたトイレを聞きたいんだよね。いくら爺にだって自分の用済みを渡すの嫌だもの。

「……ノエルが?イヤ~……無理だよ?」

 失礼にもマオは僕を頭の先から爪先まで眺めて言った。
 なんで?なんで無理なの?

「ノエル様、船のトイレというのは海の上の張りだしです。後方にあるんですけど足元の床の下はすぐに海って状態でして、穴が空いてるんですけどノエル様くらいは余裕で落ちれる大きさです。」

 は?余裕で落ちる?……どういうこと?えーと、個室に入ると床に蓋があって、蓋をあげると板1枚分が無いと。そしてその隙間からは海が見えてる……って、余裕で落ちそう。

「なのでお子様方とノエル様、トータは壺ですよ。」

 ……泣きたい。海へのダイブも嫌だけど壺も嫌。
ハイ、ソーユー事で僕が入れるトイレ用意しましょうね。そこら辺の紙にサササ~と洋式になるように箱を書いて、加工の仕方を。

「ノエル様、ここは提督の船です。許可をいただきませんと。」

 なんと!じゃ早速コウ、よろしく!
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