無視された公爵夫人

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プロローグ

楽しい日常

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いつ離婚してもいいように、色々やっていたら…やり過ぎた。


内政チートと言うのかな?


兄たちに教わったこの世界の技術と異世界の知識を動員し、なおかつ!公爵家の資産を使いたい放題なので!

領内で困った人を見つけて助ける為に行動していたら…

まぁ、助けられるような力を持っていたし、対策も知っていた。


領内では、最高の…支持を得ていた。


「奥様、本日は冒険者ギルドマスターより面会を求められております」

「あら?珍しい。何かしら?」

「いつ頃お呼びいたしましょう」

「美味しいバターやチーズが出来たばかりだったわね?ピザでも焼いてくれる?お昼には間に合うかしら…」

「かしこまりました。お昼の食事会を設定させていただきます」

バールはよく気が利く。
まだ、30代なのに…仕事は古株に負けない。

バールがさりげなく大衆新聞を置いて行く。


「あら、今日も一面…公爵様だわ」


『公爵様のライバルは王太子⁈』

『夜会でガチバトル、強い公爵様!』


「…夜会で剣を持ち込んだの?しかも王太子に?いくら年の近い甥でも…不敬じゃなくて?」

うーむ。
王家におろしている食べ物を増やそうかしら?
それとも珍しい菓子でも開発しようかな?
王太子は甘党だと、有名です。
乙女ゲームの説明にもありました。

王都で何が起きていても、わたくしには関わりないと思ったりけれど…ちょい、雲行きがあやしい。

まだ、離婚してないから。





その不安を駆り立てるように…冒険者ギルドマスタージャンの話が続いた。

「コッチは情報ギルドマスターのノリ・ペテロ。コッチは裏暗殺ギルド長、タダル・ヤナカサ」

「お知り合いになれて光栄です。公爵夫人」

「お美しい。人妻にしておくのは勿体ない」


「お噂は予々。本日はどのような御用件で?」



顔を見合わせて、三人が一気に声をあげた。

「「「このままでよろしいのですか?」」」

「…それは?何の話でしょう」


ルーファス公爵様のことだった。


わたくしが領地で稼いでいることを良い事に、お金を食い潰すように女にのめり込んでしまったのは、ルーファス公爵様本人でした。
ルーファス公爵様は王都で恋愛にハマり、仕事や社交を蔑ろにしている。
上手くいかないと周りに当たり散らすので、評判は地に落ちているらしい。


「今なら、慰謝料をふんだくれます!」

「証拠も集めましょう!」

「我々と契約しませんか?」


…離婚後のわたくし動向を気にしているようですわ。

必死に説得して来る御三方。


「うーん。情報は欲しいですね?離婚するなら泣き寝入りも嫌ですし…契約内容を教えてくださらない?」

「やっと決意してくれましたか!」
バールが叫んだ。


おいおい。
ビックリさせないで?
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