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そろそろ…ザマァして見せましょう!
お兄様…さようなら
しおりを挟む「では、俺はどうするつもりかな?」
シフォンがとても余裕顔。
表の顔はとても良いシフォン。
頭も良い。
わたくしに殺されそうになって、檻に入ったけれど、此処は檻ではない。
「マドレーヌをこんなところで暴走させる気か?」
パーティー会場は、帝国の貴族でいっぱいだ。
「賭けをしません?」
「何を賭ける?」
「欲しいものを差し上げるわ」
「マドレーヌでも?」
「ええ、勝てるなら」
そう言って女帝様はルーファスを見る。
「決闘しませんか?」
ルーファスは今まで、全く動かない死人のようでした。
しかし、女帝様の提案に…ルーファスの目に光が宿る。
ルーファスはシフォンの前に出た。
「この場では、血は似つかわしくないので、庭に舞台を用意したわ!」
そう言って、パーティー会場の大きなカーテンが開けられる。
カーテンの奥は、中庭になっていて、中庭をぐるりと見渡せるように建物が囲む。
中庭は大きくて…まるで武道大会のような四角い舞台があり、結界が周りを囲んでいた。
「逃げれないようになっているのか?」
「ええ、あなた方は犯罪者ですもの」
ニッコリ笑う女帝様に、周りの貴族たちも興奮気味だ。
ルーファスが何も言わずに会場へ入っていった。
「何を望んでもいいのです。自由でも、愛でも、この国でも…一つだけですが」
「…喰ない女だ」
シフォンは舞台に歩いて行く。
「マドレーヌは自分で手に入れる」
そう言って、会場で自分の装備を整えた。
「では、面白いショーの始まりです」
展開は目に見えていた。
ルーファスは強い。
「さようなら、お兄様」
わたくしは二人の勝負を見ずに…
背を向けた。
ぎゃあああ!
その瞬間にシフォンはルーファスに切られた。
「わあああああ!」
賞賛の声と…
「嫌なショウ」
バッシングが半分というけっかだ。
「マドレーヌたすけて…くれ」
なんで、アッサリやられたシフォンが助けを求める先がわたくしなの?
「シフォンお兄様が、そのままシフォンお兄様であったら…助けてましたわ。
でも、あなたは『岬 幸四郎』わたくしが前世で1番嫌いな男だわ」
「生まれ変わったら…もっと、不幸にしてやる」
「わたくしに二度も負けているのに?
また、爆破して…逃げる気なの?
好かれたいって思わないの?
残念な男ねー?」
「途中まではいい人だと思ってました!マドレーヌ様の良き兄でよかったのに…」
神子様まで、泣かすなんて…最悪ねー?
グサって止めを刺すルーファス。
「女帝!願いだ!マドレーヌを私に返してくれ!!」
「あら?私はシフォンと取り引きしたのですわ?貴方とは賭けをしてないの」
「なんだと…」
怒り任せのルーファス
「それに、返してもマドレーヌは逃げるだけよ?」
「ならば!マドレーヌ!愛をくれ!」
「「「「人の気持ちを賭けの対象にするなんて…最低ね!!」」」」
会場中の夫人から言葉が重なって聞こえた。
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