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二人だけの時間 2

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 そのまま、ティアーナのドレスが脱がされる。
 熱で浮かされた体は、少し触れられるだけで、小さくけいれんを起こしたように揺れてしまう。

「んっ、ライハルト様……。私……」
「一度高みに昇れば、楽になるはずだ」
「でも、こんなの、恥ずかしいです」

 そっと、太ももの内側をなで上げられれば、ティアーナはびくりと体を大きく揺らす。
 閉じようとした太ももを押し広げられ、それ以上の抵抗もできないティアーナの下着は脱がされる。

 クチュリとぬかるんだ水音が、二人しかいない部屋に響き渡った。

「濡れているな……」
「そんなこと、言わないでください……」

 まださらりとした蜜の感触を確かめるようにゆっくりと割れ目を上下していた指先が、そのうえにある小さな突起を掠った瞬間、ティアーナはたまらずに声を上げた。

「やっ、そこ、変になっちゃ……。や、やだぁ」
「そう……。ここがいいのか」
「やだっ、あっ、ひぁっ!」

 知らなかった感覚を逃すことができずに、ティアーナが首を振れば、ゆるく編み込まれていた髪がほどけて、乱れていく。

 その体を、安心させるようにそっと抱きしめ、それでも、同じ場所ばかり、なで上げる指先を止めてくれることがないライハルト。

 少しとがめるような、それでいて、もっとしてほしいとねだるような、潤んだ瞳でティアーナは見上げる。

「……熱を冷ますだけだ。そう、言い聞かせないと、俺の方が耐えられそうにないな」
「ライハルト様ぁ……。ひゃっ……、変なっ、声でちゃ……」
「大丈夫だ……。ティアの可愛い声が、もっと聞きたいから。……我慢しないで」
「ああんっ……、そん、な」

 さらりとした蜜が、徐々にとろみを帯びて濃厚になる。
 小さく揺れてしまう腰を止めることもできず、自分の声ではないようなねだるような声も出続けてしまう。
 どうすることもできない感覚。
 それを与えているのが、ライハルトだということが、いまだに受け入れきれない。
 幼い頃からライハルトと一緒に過ごしてきた、ミルティアの記憶があるばかりになおさら。

「──っ、や、なにか、きちゃ……、怖い」

 その言葉を聞いて、ライハルトは抱きしめていた腕の力を強めた。
 怯えたままの、ティアーナは、たくましい体に必死になって腕を絡める。

「そのまま……身を任せて。達すればいい……」

 優しい抱擁とは裏腹に、少し力を強めた指先に、ティアーナはひときわ高い声を上げ、あっけなく高みへと昇った。
 初めて達したことと、それが薬によって押し上げられていたことで、ティアーナはぐったりと力を失って、ベッドに沈み込む。

「ティア……。目が覚めたら、聞いてほしいことがあるんだ」
「ん…………。ライハルト」
「どうか、聞いてくれ……。今度こそ」

 泣きそうな声が聞こえたから、ティアーナはそっとその声の主を抱きしめる。
 その腕が、抱きしめ返してくれたことに安心して、そのままティアーナは、ゆらゆら揺れる、波の中に沈むように眠った。
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