異世界転移でアイドルから聖女に~歌声が奇跡をもたらすようです~
ソロで活躍する“奇跡のアイドル”*音飛良 瑠璃彩(おとひら るりい)*は、話すのが苦手で、言葉をうまく伝えられない少女だった。家族に愛されず、言葉を否定され続けてきた彼女にとって、大好きな祖父に褒められた「歌うこと」だけが、自分の感情を伝えることができる手段であり、生きていていいと感じられる唯一の場所だった。
LIVEに向かう途中事故によって命を落とした瑠璃彩は、創造神・アポローンに愛され、娘として異世界《メロディオン》で“聖女”として転移される。
この世界で彼女が授かったのは、歌によって浄化・回復・癒し・呪いの解除をもたらす聖歌魔法。歌い出せば身体から音楽が流れ、旋律は彼女の感情に応じて姿を変える。
そしてメロディオンは今、魔王の復活が迫り、スタンビートの発生、魔障沼の拡大、各地での戦争――
世界は静かに、だが確実に滅びへ向かっていた。
そんな中、瑠璃彩は知らない場所に来て、人見知りが発動し誰とも話せないでいた。話せない=歌えないと勘違いされ「歌えない聖女など意味がない」と疑念を持たれてしまい、人々の期待と不安を一身に背負うことになる。
そんな彼女を最初に見限ったのは、冷酷最強と恐れられる公爵*ゼノベルト・シュバルツ*だった。
――けれど、
夜の庭園へ抜け出している瑠璃彩見つけ後を追う。王宮の庭園でひとり歌う彼女の歌声に触れた瞬間、彼の世界は音を立てて変わり始める。
それは、その歌が奇跡だからではない。
彼女が、傷つきながら歌っていることに気づいてしまったからだ。
「……歌えなかったら、また捨てられる」
心に傷を持ちながら歌う少女と、その傷ごと守ろうと誓った冷酷最強騎士
しかし、魔王の復活が近づく《メロディオン》では、スタンビートの発生、魔障沼の拡大、そして隣国との戦争が始まろうとしていた。
混乱と恐怖に沈む世界で、瑠璃彩の歌は癒しとなり、希望となる。だが、ゼノベルトが守ろうとしたのは、“聖女”ではなく――ひとりの少女の心だった
「歌え。ルリ。
お前が歌う限り、俺が前に立つ」
これは、
心に傷を持った奇跡の少女と、彼女を守ると誓った最強騎士が、
歌と剣で滅びに抗う異世界恋愛ファンタジー。
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それは、その歌が奇跡だからではない。
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