君の香りが消えるまで 2
――向けられた想いは、本物なのか。
それとも、本物でないのは、自分のこの想いのほうなのか。
三日に一度、首筋を差し出す。
死にかけた夜血族に血を与えたあの夜から、それがルインの生涯の契約になった。
言葉にしない痛みさえ、血の味ひとつで知ってしまう男。
その血の匂いを嗅ぎながら、ルインを待ち続ける、月牙族の恋人。
ふたつの温度のあいだで、ルインは少しずつ、自分の心を見失っていく。
同じころ、大陸の各地で、魔力が枯れはじめていた。
花は咲かず、淀んだ土地に触れた者は獣に変わる。
雪に閉ざされた北の氏族領へ。光の届かない地の底の都へ。
魔力をもたない「無格」の少年は、足を踏み入れる。
※画像はAIに生成してもらいました。
それとも、本物でないのは、自分のこの想いのほうなのか。
三日に一度、首筋を差し出す。
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