大江戸あやかし絵巻 ~一寸先は黄泉の国~

サブとトクという二人の少年には、人並み外れた特技があった。めっぽう絵がうまいのである。

のんびり屋のサブは、見た者にあっと言わせる絵を描きたい。聡明なトクは、美しさを極めた絵を描きたい。

二人は子供ながらに、それぞれの夢を抱いていた。そんな彼らをあたたかく見守る浪人が一人。

彼の名は桐生希之介(まれのすけ)。あやかしと縁の深い男だった。
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