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第一章
恋愛歴がないので何が起こってるかさっぱりです②
しおりを挟む私の意思は全無視で、犯す前提でしか話がされていない。そして、私の名前はそんな長い名前じゃなくて、ただの沙羅だし、初潮が来たのが去年っていう驚異の遅さだったから、幼く見えても仕方ないかもしれないけど、この間十八歳になったし、それに確かに処女ですけどっ!
声を大にして言ってやりたい。
「…あっ。ヒゃう…っん」
自分でも言いたいことと全く違う、変な声を漏らしてしまった。相変わらず私の両手は、自分の頭上に押さえつけられ、空いているほうの節張った手のひらが、着ている一張羅の薄絹ごと胸を揉み上げながら、ゆっくりと服を捲り上げられていく。
下半身に感じた冷気に、ヒヤッとして思わず身震いしてしまうと、ねっとりした瞳で私の挙動を観察していた、私に伸し掛かっている男が、大きなため息をついて目を閉じる。
何ですか、その被害者みたいな、やるせない貌は…。
その時、下半身に直接冷気が当たったような、ヒヤッとした理由に気付いた。
下着!下着を何にも付けてない!つまり、この服をめくられたら、丸見えだ。それだけは断固お断りしたい!
「そんな声を出さないでくれないか…。これ以上煽られると、激しくしてしまう」
ええっ!?煽ったって、これっぽっちも私にいいことなんてないし、むしろ拒絶してますけど!?しかもいつ私が煽りました?異性に触られるのが初めてで、思わず変な声が出ちゃっただけですよ!
男の息が荒くなり、胸を揉みしだく手に力がこもる。正直、そこまで気持ちがいいわけではないので止めてくれないかなあ、と思う。
私があまり気持ちよくないのを、敏感に感じ取って、男の手が違う動きをし始める。
胸の頂きを薄絹の上から、ゆっくりじっくり弄び始めたのだ。わざと乳輪を丸くなぞられて、ぞわっと逆毛が立った。こ、これは気持ちいいかも…しれない…。ううん、違う。これは生理現象!勝手に快感を拾おうとする自分の身体に嫌気がさす。
絶対声なんて上げたくないし、と思っていても、どんどん自分の呼吸が荒くなっていく。そうなると、必死で声を抑えても、息と一緒に漏れ出ちゃうわけで…。
「…はぅ…っ。んん…っ…んっ」
「…ああ、そんなにいやらしい声を上げて…。ココも硬くなってきた…。こんなに尖って、布を押し上げている…。もう一つのほうも…」
んんっ…!そんなことを言葉で説明しないで欲しい…。摘ままれ、コリコリと硬くなった頂きが、ツン、と勃ち上がっているのが、布越しにはっきり分かって、余りの恥ずかしさに泣きたくなった。
「ァ…っ、ん…っく!」
煽情的で挑戦的な胸の在り様に興奮したのか、いきなり男の顔が接近してきて、噛みつくように唇を塞がれる。舌で唇をなぞられ、ゆっくりと口内に割り入って来る。
吸われ、なぞられ、舐られて、されるがまま、とうとう下半身がじゅくっ、と潤んでしまった。
「…まさか。サラディーヌ様、口づけも、初めて、か…?」
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