ホストは異世界で紳士を極める――社交と芸術無双で女たちから全力で愛される伊達男の伝説――

 歌舞伎町を席巻した伝説のホスト――聖夜は、長年の不摂生がたたり、病気で命を落とす。

 そんな聖夜をあの世で待ち受けていたのは、ギリシア神話の神々たちだった。夜の世界で生きてきた聖夜は、清廉を好む処女神たちに嫌われ、異世界転生にありがちな武力チートを封じられる。しかし、美の神、ヴィーナスだけは聖夜を祝福し、生前と同じ、とびきり優れた容姿を彼に与えた。

 地球と同じく、異世界でも夜の世界で華を咲かせたい聖夜。しかし、聖夜が再誕したのは、きらびやかな社交界とは程遠い、無粋極まる武門の家柄だった。そこは王都ははるか遠く、田舎も田舎の辺境。容姿も社交術も意味をなさない、ただ武のみが尊ばれる世界である。

 ホスト殺しの環境ながら、それでも、聖夜はどこ吹く風で女を口説く。

 自分に厳しく、女には甘く。

 夜の王が異世界で掴むのは、享楽か、栄光か、死か、はたまた真実の愛か。

 ここに伊達男の伝説が始まった。
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