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第六話 操り人形

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 [ベンネット伯爵視点]

 私はベンネット伯爵家の当主だ。

 今、私は操られている。

 大切な娘リリアのことが好きでアプローチしていた侯爵家の長男のことが好きなピンク頭の少女に。

 私は操られる前にリリアのことを逃がすことが出来た。

 明らかに、あのピンク頭はリリアのことを狙っていた。

 リリアにはビリー君のところに行くように言ったから大丈夫だろう。

 ビリー君ならリリアのことを見捨てたりしないだろう。

 ビリー君は優しいからな。

 だが、早くこの状況を何とかしたいな。

 そう思っているとランガン伯爵家からいくつか品が届いた。

 届いた品を開けると状態異常を無効化する魔法具が入っていた。

 ビリー君、有難い。

 これを送ってきたということはリリアは無事にランガン伯爵家の屋敷に到着したのか。

 私はそれを直ぐにつけた。

 すると、自らの意思で動くことが出来た。

 それと同時に何かを感じた。

 これは多分強制魔法の解除の感覚だな。

 その後、ピンク頭は捕縛され、魔法封じの手錠をつけられて、牢獄に入られた。

 そして、罪も確定した。

 ピンク頭は男爵家だった為、上位貴族不敬罪で無期懲役となった。

 全ての処理が終わったので、リリアのことを迎えに行こうとすると、侯爵家が私のことを呼んできた。

 相手の方が爵位が高いので行かざるおえなかった。

 侯爵家に到着するとリリアに婚約を迫っていた長男が頭を下げ、リリアと婚約させて欲しいと言ってきた。

 リリアの名誉を傷つけてしまったので、責任を取ると言っていた。

 こいつはふざけているのか?

 私の大切なリリアを責任で婚約するだと?

 私は即座に断り、侯爵家を後にした。

 私は馬車に乗り込み、ランガン伯爵家の屋敷に向けて出発した。

 私は馬車の中であることを考えていた。

 確かに今回のことでリリアの婚約は少し難しくなってしまった。

 もし、リリアが良いというなら、ビリー君との婚約を戻しても良いと考えている。

 ビリー君自体に問題は無かった。

 あの騒動が無かったら、婚約は継続させていただろう。

 リリアとの仲も良かったからな。

 いくら秀才と呼ばれたビリー君でも無理だと思っていた。

 10歳で当主などと。

 だが、ビリー君は前伯爵よりも領地を発展させた。

 領民達の評価も高い。

 貴族として縁を結ぶには良いと思っている。

 それにビリー君なら、リリアのことを幸せにしてくれると思っている。

 馬車がランガン伯爵領内に入った。

 ランガン伯爵領内は発展していた。

 私の領よりも。

 いや、下手したら、公爵家の領よりも発展しているからもしれない。

 それを見ながら、ランガン伯爵家の屋敷に向かった。

 ランガン伯爵家の屋敷に着くと、使用人に案内され、応接室に通された。

 私はそこでリリアとビリー君のことを待つことにした。

 

 

 

 

 
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