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第五話 魔法具職人
しおりを挟む情報は3日ぐらいで集まった。
どうやら人を強制的に操る魔法を使う奴がいるな。
前と態度が違いすぎる。
操り人形みたいだとという情報もある。
解決方法はこれがいいか。
さて、あいつのところを行くか。
俺は屋敷を出て、近くの森に向かった。
そこで、転移魔法を使って、ある場所に向かった。
移動した場所は少し寂れた塔だ。
ちなみに、俺の転移魔法は転生の特典として貰った。
俺が転移魔法を使えると知っているのは2人だけだ。
俺は塔の中に入った。
どうやら、リビングには居ないらしい。
いつも通りだと思いながら地下室に向かった。
俺が用事がある人物は思った通り地下室にいた。
「アカザ、少しいいか?」
「うん?ああ、ビリーか。大丈夫だぞ」
アカザは魔法具職人の男だ。
歳は私よりも5歳上なので18歳だ。
冒険者の依頼の時に出会い、出会ってからは偶に魔法具の作製を依頼する関係となった。
その時に、ランガン伯爵の当主であることがバレてしまったが、アカザは特に気にしていなかった。
いや、アカザには興味が無かったのだ。
私が何処の誰だろうが。
「今日はある魔法具を作成して欲しいと思って来たんだ」
「どんな魔法具だ?」
「状態異常を無効化にする魔法具だ」
「分かった。直ぐに取り掛かる」
「ありがたい。報酬は?」
「報酬はいらない。その代わりにこの魔法剣を試して欲しい」
そう言いながら、アカザは赤い刀身の魔法剣を渡して来た。
「これぐらいなら、お安い御用だ」
そう言い、その魔法剣を受け取った。
魔法剣を受け取った俺は塔を出て、外にいる魔物に対して魔法剣を振った。
切られた魔物は派手に燃え上がり、最終的には塵となってしまった。
おいおい威力強すぎるだろ。
少し強い魔物を切ってみたが死体が塵となってしまった。
またあいつは変なものを作ったな。
倒すだけならいいかもしれないが、素材が回収出来ないのはダメだろ。
素材からお金を得られるのだから。
緊急事態の時は役に立つかもしれないけど、通常時では役に立たないな。
あいつは研究バカのところを直せば、売れるのにな。
そう思いながら、塔に帰った。
塔に帰ると、リビングでアカザは待っていた。
アカザが地下室から出てきてから、俺は冒険者視点の使い勝手を伝えた。
その意見を聞き、アカザは何かを閃いた表情を浮かべ、俺に出来たことと礼を言うと、地下室に向かって走り去ってしまった。
俺はいつも通りだと思いながら、出来た魔法具を取り、転移魔法を使用し屋敷に戻った。
直ぐに執務室に向かい、ベンネット伯爵家に品を送るようにと指示を出した。
その品の中にさっきの魔法具を入れた。
これで、ベンネット伯爵が元に戻るはずだ。
全てが元通りになるのだ。
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