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第十一話 王立学院
しおりを挟む今、俺はリリアを紅茶を飲みながら、会話をしていた。
突然リリアが聞いてきたのだ。
「ビリーは学院どうするの?」
「どうしようか、悩んでいるところ」
「ねぇ、もしビリーが良ければ、こっちの王立学院に通わない?」
こっちの王立学院か。
俺の国は貴族学院で貴族しか入学出来ない。
しかも、貴族学院は社交界に入るので入学することが出来ない。
こっちの王立学院は学費さえ払えれば誰でも通うことが出来る。
ランガン伯爵の名前を隠して、学院に通うことが出来る。
なによりもリリアと同じ学院に通うことが出来る。
なら、断然こっちの王立学院のほうがいいな。
「リリア、こっちの王立学院に通うことにするよ」
その言葉を聞き、リリアは嬉しそうに微笑んだ。
リリアとの会話を終えた後、俺はこっちの国に家を建てることにした。
商人バルハナの力を使い、こっちの国に家を建てた。
その家はベンネット伯爵家の屋敷から近い場所だ。
入学の身分は商人バルハナの知り合いということにした。
なので、貴族のビリー・ランガンとしてでは無く、ただのビリーとして通う。
俺がこっちに来るということは領地の経営を任せる人物が必要になるな。
なら、あの男が必要だな。
俺は転移魔法を使い、ある場所に向かった。
到着した場所は町外れの家だ。
俺はノックもせずにその家に入った。
家の中には紙が大量に散らかっていた。
そして、机に向かって、紙を読んでいる男がいた。
「前置きなしだ、ゲナバ。俺の代官として働け」
ゲナバは後ろを向かずに答えてきた。
「ああ、いいぞ。その代わり、3食と領地経営の自由と資金の自由を約束しろ」
「もちろんだ。好きにしてくれ」
「では明日迎えにきてくれ。準備する」
俺は転移魔法を使い、屋敷に戻った。
使用人達に代官が来ることを伝え、世話するように伝えた。
日が変わってからゲナバを迎えに行き、代官を任せた。
これで領地経営は大丈夫だろう。
ゲナバとは商人バルハナのとして、仕事をしている時に出会った。
俺の事情を殆ど知っているので、転移魔法を使い放題だ。
だから、直ぐに打ち合わせとか出来る。
ゲナバは優秀だが、計画することが全て金が掛かる。
計画自体はいいが、金がかかり過ぎるため、何処にも代官として雇って貰えなかった。
だが、俺は腐るほど金を持っている。
だから、ゲナバの能力を最大限使うことが出来る。
1週間に1度戻り、ゲナバと打ち合わせすれば、領地経営は完璧だ。
さて、俺はリリアとの学院生活を楽しむとするか。
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