私を追い出した結果、飼っていた聖獣は誰にも懐かないようです

第４２話

　リオウの発言を聞いて、私は全身を強張らせる。
　
　どうやらファグト家で何かあったようで、この村にラミダ達が来るようだ。

　理由を知るため、私はリオウに尋ねる。

「リオウ、ラミダ達が……この村にやって来るの？」

『はい。分身体の存在を知り、私を最初に見つけた場所にいると推測したようで……私兵に村を調査させていたようで、私達の存在を知ったようです』

　村の人達には黙っているように言っていないから、私とリオウのことは噂になっていてもおかしくない。

　調査しているファグト家の私兵の人は、村を守る回復魔法使いと小犬が、私とリオウの分身だと確信していそうだ。

　もしファグト家の人達がやってきたら……村の人に迷惑がかかってしまうかもしれない。

　少し不安になってしまうと、ジークが私の肩に手を乗せる。

「ラミダについては前に聞いたが、俺がいるから大丈夫だ」

「ジーク……そうね。ありがとう」

　私はジークの手に手を乗せて、心が落ち着いていく。
　この場にはジークがいるから……ラミダ達が来ても、間違いなく大丈夫だ。