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Ver.6.0 ~揺らぎと蕩けと混ざる世界~
ver.6.0-73 アップデートの前にも色々と
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…シード騒動の後の、アップデート連絡。
どうやらあのシードたちの異常さは運営側にとっても相当ヤバかったようで、直すための緊急アップデートが行われた。
ただし、0から1へ上がるかと思ったら、もう少し別部分でのメンテナンス作業が必要らしく、一部のエリアが使用できない状態となった程度のため、プレイにはそう支障はない。
しいて言うのであれば、そもそもあのレイドバトルが開催されたのは宇宙エレベーターの開通による現実での祝い事としてのイベントでもあり…
「…ボス及びその眷属と言うべきものが討伐されたとはいえ、運営側としては盛大にやらかしたのもあって、本来のログインボーナスが増量しつつ…」
「直接、討伐に関わった私たちへの詫び報酬がドバっと出てくるとは…これ、赤字分は取り戻せたんじゃない?」
「うーん、どうなんだろ。グレイ号や他の艦の修理費やその材料の合計ALを考えると…そこはもう、ロロに聞いてみるしかないか」
「それもそうだね。なら今は…この光景を楽しんだほうが良いかも」
アルケディア・オンラインからのお知らせに目を通しつつ、僕らは今…火星に滞在していた。
宇宙エレベーターでのオンラインプレイも終え、無事に到着した目的地。
一部の開発が終わっており、ある程度のテラフォーミングはされていると聞いていたが、まだまだ開発途上な光景を予想していたが…どうやら、ある程度の範囲は既に終わっているようで、緑が溢れていた。
うん、オンラインの宇宙フィールド上の星々と比較すると、流石に現実世界なのもあってか範囲がある程度限られているとはいえ、これはこれで負けていない変貌ぶり。
正直言って、火星の紅い砂が舞うような、そんな砂漠に近い場所がちらほら見えるかと思っていた部分もあったのだが、その予想を見事に裏切った形だ。
まぁ、あの煮えたぎった砂漠のせいで、少々砂漠を見たくない気分にもなっていたから、結果としては良かったというべきか。
そして今は、数日間は火星のホテルでミーちゃんと過ごしてみた。
レイドバトルで色々疲れたのでさっさと家に帰るのもありだが、せっかく来た火星。
休暇も少々使って大丈夫な範囲で過ごしてみようと思ったが、環境としては地球よりもいいのかもしれない。
「移住計画も既にあるか…さらに、火星から先へ延長した星々もさらに開発予定ともあるね」
「うーん、こういうところに人外面子が来ても、案外違和感がないから、引っ越すのはその手の人…人?が多いかも」
吸血界隈及び、その他現実に潜む人外の面々。
確かに、そのような物たちが星の外に済んでも違和感はないどころか、地球で過ごすよりも目立ちにくくなるのかもしれない。
移住するレベルで、知らない数の人外がいると考えるのはちょっと怖いが…悲しいことに、自身もその類なので何とも言えない気持ちになる。
火星に降り立つ女神…何かの映画の導入部分かな?いや、自分は男男男…最近ちょっと、女神の思考に引っ張られているような気もするが、まだまだ人間だということを自覚したい。
「妖精もあるよね?」
やめてミーちゃん、火星に降り立つ妖精ってのも、何か想像できてしまう。
こっちはこっちで面がちょっと絵本向けっぽい気がしなくもない。
とにもかくにも過ごしてみたが、開発途上という割には十分居心地がいいレベルだ。
この様子ならば、遠い将来宇宙エレベーターが星系外に進出しても、同じようなものが…9〇9の停車駅っぽい独自性が無いと、面白味が薄れそうかもしれないが、気にしないほうが良いのかもしれない。
「っと、どうやら帰りのタイミングでようやく一段上がるアップデートの連絡も流れてきたね」
「ついでに筋肉ギルドの祝勝会も開催日時が確定して、アップデートのすぐあとっぽいね」
「情報を見ながらの祝勝会かぁ…場所が筋肉だらけでなければよかったかも」
今更出るのはちょっと遠慮したくなったが、決めたのだからここはやったほうが良いだろう。
ついでに中三病さんの方もどうやら、あのレイドバトルで得たものの整理がようやく終わったようで、その場で出す気らしい。
どのようなものを得ることができたのか気になるし、筋肉よりもそっちの方に意識を向ければいいかと思うのであった…
「へぇ、筋肉ギルド祝勝会の参加者に、ギルド主催メンバーがクラウドファンディングが作り上げた、『誰でもマッスルスーツ』プレゼント…誰がいるの、これ」
「風船仕様で、その場で筋肉を味わいつつ、締め付けや振動で実際に筋肉が育てられる機能付きって、何気に実用性もあるみたい」
…運動も必要と書いてあるが、欲しい人はいるのか。
いや、募ってできたのならば需要はあるのか…
どうやらあのシードたちの異常さは運営側にとっても相当ヤバかったようで、直すための緊急アップデートが行われた。
ただし、0から1へ上がるかと思ったら、もう少し別部分でのメンテナンス作業が必要らしく、一部のエリアが使用できない状態となった程度のため、プレイにはそう支障はない。
しいて言うのであれば、そもそもあのレイドバトルが開催されたのは宇宙エレベーターの開通による現実での祝い事としてのイベントでもあり…
「…ボス及びその眷属と言うべきものが討伐されたとはいえ、運営側としては盛大にやらかしたのもあって、本来のログインボーナスが増量しつつ…」
「直接、討伐に関わった私たちへの詫び報酬がドバっと出てくるとは…これ、赤字分は取り戻せたんじゃない?」
「うーん、どうなんだろ。グレイ号や他の艦の修理費やその材料の合計ALを考えると…そこはもう、ロロに聞いてみるしかないか」
「それもそうだね。なら今は…この光景を楽しんだほうが良いかも」
アルケディア・オンラインからのお知らせに目を通しつつ、僕らは今…火星に滞在していた。
宇宙エレベーターでのオンラインプレイも終え、無事に到着した目的地。
一部の開発が終わっており、ある程度のテラフォーミングはされていると聞いていたが、まだまだ開発途上な光景を予想していたが…どうやら、ある程度の範囲は既に終わっているようで、緑が溢れていた。
うん、オンラインの宇宙フィールド上の星々と比較すると、流石に現実世界なのもあってか範囲がある程度限られているとはいえ、これはこれで負けていない変貌ぶり。
正直言って、火星の紅い砂が舞うような、そんな砂漠に近い場所がちらほら見えるかと思っていた部分もあったのだが、その予想を見事に裏切った形だ。
まぁ、あの煮えたぎった砂漠のせいで、少々砂漠を見たくない気分にもなっていたから、結果としては良かったというべきか。
そして今は、数日間は火星のホテルでミーちゃんと過ごしてみた。
レイドバトルで色々疲れたのでさっさと家に帰るのもありだが、せっかく来た火星。
休暇も少々使って大丈夫な範囲で過ごしてみようと思ったが、環境としては地球よりもいいのかもしれない。
「移住計画も既にあるか…さらに、火星から先へ延長した星々もさらに開発予定ともあるね」
「うーん、こういうところに人外面子が来ても、案外違和感がないから、引っ越すのはその手の人…人?が多いかも」
吸血界隈及び、その他現実に潜む人外の面々。
確かに、そのような物たちが星の外に済んでも違和感はないどころか、地球で過ごすよりも目立ちにくくなるのかもしれない。
移住するレベルで、知らない数の人外がいると考えるのはちょっと怖いが…悲しいことに、自身もその類なので何とも言えない気持ちになる。
火星に降り立つ女神…何かの映画の導入部分かな?いや、自分は男男男…最近ちょっと、女神の思考に引っ張られているような気もするが、まだまだ人間だということを自覚したい。
「妖精もあるよね?」
やめてミーちゃん、火星に降り立つ妖精ってのも、何か想像できてしまう。
こっちはこっちで面がちょっと絵本向けっぽい気がしなくもない。
とにもかくにも過ごしてみたが、開発途上という割には十分居心地がいいレベルだ。
この様子ならば、遠い将来宇宙エレベーターが星系外に進出しても、同じようなものが…9〇9の停車駅っぽい独自性が無いと、面白味が薄れそうかもしれないが、気にしないほうが良いのかもしれない。
「っと、どうやら帰りのタイミングでようやく一段上がるアップデートの連絡も流れてきたね」
「ついでに筋肉ギルドの祝勝会も開催日時が確定して、アップデートのすぐあとっぽいね」
「情報を見ながらの祝勝会かぁ…場所が筋肉だらけでなければよかったかも」
今更出るのはちょっと遠慮したくなったが、決めたのだからここはやったほうが良いだろう。
ついでに中三病さんの方もどうやら、あのレイドバトルで得たものの整理がようやく終わったようで、その場で出す気らしい。
どのようなものを得ることができたのか気になるし、筋肉よりもそっちの方に意識を向ければいいかと思うのであった…
「へぇ、筋肉ギルド祝勝会の参加者に、ギルド主催メンバーがクラウドファンディングが作り上げた、『誰でもマッスルスーツ』プレゼント…誰がいるの、これ」
「風船仕様で、その場で筋肉を味わいつつ、締め付けや振動で実際に筋肉が育てられる機能付きって、何気に実用性もあるみたい」
…運動も必要と書いてあるが、欲しい人はいるのか。
いや、募ってできたのならば需要はあるのか…
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