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レンタル3
side 弟キャスト
しおりを挟む「お、柚都!おけーり!早速お前に予約入ったぞー!よかったなー?
しかも指名+フリータイムだから大分稼げるぞ?
後でお客様の情報はメールするからちゃんと見ろよ~
しっかしこれはなんの偶然だかお前の大好きなしょーにぃちゃん同姓同名だぞ?本物だったりしてな?
まあ何にせよしっかり可愛がってもらってこい!
もし本当に兄ちゃんだったら本名名乗って泊まってきていいぞ?」
俺の頭を撫でながらいつまでも子供扱いする叔父さん
はぁー顔見たし伝えたから帰るかーと言って早々に帰ってしまった
一人暮らしする俺を心配して家が近いからと時々こうやって来てくれて面倒みてくれているのはすごく助かっている
大学4年になったこのタイミングでもう少しお金を稼いでおきたくて相談したら叔父さんが携わっている会社のバイトを紹介してもらった
それがレンタルサービスというもの
色々部門はあるらしいがその中に俺に適したのがあるとかなんとかで勝手に弟部門に登録されてしまった
なぜ適任かというとさっき叔父さんが言ってたしょーにぃちゃんに関係している
小さい頃に隣に家に住んでいたしょーにぃちゃん
毎日遊んでくれて一緒にいてくれるのに夕方にしか逢えなくて何回も駄々をこねた
昼間にも遊んでほしいし寝るのも一緒がいいって。
たまにそんな日もあったけれどそれは毎日がいい
なんでダメなのかわからなくて母さんと莉乃さん(にぃちゃんの母さん)をよく困らせてたらしい
それが突然すべてなくなった日があった
その前の日にボロボロと涙を溢して泣いていたしょーにぃちゃんを見て悲しくなった俺も一緒に泣いた次の日の夕方、しょーにぃちゃんはやってこなかった
母さんに聞いても来れないよって言うしたまにそんな日もあるからと次の日を待った
そして次の日の夕方、またしょーにぃちゃんは来なかった
毎日毎日聞いては来るのを待って今度はこうして遊ぶんだーって考えてでも毎日毎日来なくって、次第に悲しくなった
_しょーにぃちゃん、どこ?
_僕のこと、嫌いなった?
_なんで、来ないの?
_いっしょってやくそくしたぁ
って寂しくて悲しくてぽろぽろとこぼれ落ちてくる涙が止まらなくて大号泣した後意味もなく母さんをぽこぽこ殴ったのを覚えてる
あらあらって言いながら笑って俺のことを見てくるのがムカついたのと逢えない寂しさで。
ちょっと経った時に電話もさせてくれたけど、今みたいにテレビ通話なんてなかったから声だけしか聞こえなかった
それでも嬉しくて夢中になって電話した
それも俺が学校に入って友達と遊ぶようになってにぃちゃんも学校が忙しくなってきてだんだん疎遠になってしまった
ただ母さん達は仲が良くてよく電話をしたと話を聞く
にぃちゃんが大学に入ったとか就職したとか忙しそうだとか莉乃さんに聞いたり、たまににぃちゃんとも話したりもしてたっけ?
そんな話を聞くたびに母さんだけズルいと思って勝手に嫉妬した
そんなに悔しいなら自分から電話しなさいよと言われたって素直になれずにズルズルとここまできた
写真も定期的に送られてくるらしいし母さんがからかって俺に自慢してくる
年賀状が届いた時は父さんが家族のグループで送ってくれるからその時だけは悔しい気持ちにならずに写真フォルダに保存できる
毎年楽しみでその度に髪色が変わるにぃちゃん
どれも似合っていて格好いい
その写真を眺めているとなる通知
多分叔父さんがさっき言ってたお客様の情報がのったものだろう
もし、本当にこの初めてのお客さんがにぃちゃんだったならいいのになぁ
でもいきなり俺がきたら嫌かなぁ
こういうのって知り合いとかに知られたくないもんだよね
よし。もし本当だったとしてもバラさないようにしよう
それだったらにぃちゃんも気ぃつかわずにサービス利用できるもんね?
叔父さんはあんなこと行ってたけど4歳くらいから逢ってない俺のことを泊めるわけがない
うんうん、レンタルサービス初バイト頑張ろう
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