公式 1×1=LOVE

Hiiho

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夜を×一緒に=♡ 4

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下着越しに亀頭を爪の先でカリカリと掻くようにすると、薄い布はすぐにもじわりと湿る。

「だめ、だって。こんなとこで。誰かに見られたら」

「なら抵抗したら?トラックのドライバーが降りてきたら見られちゃうかもね。架が男に触られてパンツ濡らしてるとこ」

「や・・・だ」

言葉ではこの状況を否定しているのに、更に熱を集める架のそこは ヒクンと反応し、一玖から与えられる刺激を身体は「もっともっと」と欲しがってしまう。
股の間に潜り込んだ手で会陰を強く擦られ、外側から前立腺を押される感覚に、後ろは嫌でも挿入を期待してしまう。

「・・・っ、・・・ふ、    っ」

「声我慢してんの、すっごくそそるんだけど。それワザとやってんの?」

「わ・・・ざと、じゃ・・・ぁ」

「濡らすもの持ってないんだよなぁ、架、唾出して」

唇をなぞった一玖の指が顎の下に添えられ、受け皿のようにした手のひらが架の唾液を待ち構える。


  は・・・?一玖の手に唾を吐けってこと・・・?
  そんなこと

「できるわけ・・・」

「できるよ。ホラ口閉じて唾溜めて」

俯く顔を上げるように架の前髪を横に梳き、頬を手で包む一玖。

「できなきゃこのまま引き摺り降ろして、そこのフェンスに磔にして犯してやるから」

車の前方に見える駐車場を囲むフェンスを見て、架は 青ざめながら首を横に強く振る。

「だったらできるよね?」


架は半泣きになりながら閉じた口の中で舌を動かし唾液を溜める。
鼻から呼吸をすると一玖の匂いに鼻腔を満たされて、思わず「ん」とくぐもった声が漏れる。

理不尽に思える行為も、一玖の匂いが漂う狭い空間では官能的なものへと変わってしまう。

「出して」

言われるままに唇を開き舌を出し、一玖の手に唾液を垂らす架。
羞恥なのか屈辱なのか、自分の唾液で一玖の手が汚れてしまうことへの罪悪感なのか分からない感情が入り交じって、架の視界は濡れて歪む。


一玖は落ちてきた唾液を軽く握り、下着に手を入れ架の屹立に擦りつける。

「や・・・っ、なんで、ケツ濡らすんじゃ・・・」

「なんだ、弄ってほしいのこっちじゃなかったの?」

意地悪な笑みを浮かべる一玖。

  ベソかいてる架、可愛い・・・。可愛い。


「そっちじゃ、ぁ、そっち・・・もだけど、っ」

自分が吐き出した唾液と先走りが音を立て、下着の中で蠢く一玖の手が後ろの窄まりから亀頭までを這い上がりまた下りてを繰り返す。
痛みを感じるほどに張り詰めたそこは、少量の白濁をとろりと零す。

「一玖っ、だめ、だめ・・・っ、出・・・」

「続きは帰ってからにしよっか」

一玖の手が下着から抜かれ、絶頂の一歩手前で解放された架は、震えながら途切れ途切れの息を吐く。
ダッシュボードから取り出したウェットティッシュで手を拭く一玖を恨めしそうに涙目で睨むと、架は下げられたボトムスのジップを上げ服を整える。

反抗的な目つきの割に従順な架が愛おしくて、可愛くて仕方ない一玖。


  外で犯して、嫌がる架を思いっきり泣かせたかったなぁ・・・。でもダメだ。市太さんの時のように、乱れた架を誰かに見せるなんて二度としたくない。


一玖は湧き上がる欲望を理性で抑え、旅館から少し離れた自宅マンションへと車を走らせる。








部屋の玄関ドアを開け、中に入ると同時に架は一玖の首を引き寄せ、拙い口付けで一玖の下唇を甘噛みする。

「して。お願いだからして、一玖」

いつもの雑な言葉遣いでは無い甘えるような架の物言いに、一玖の胸がドクドクと脈打つ。

「せめてシャワーくらいしない?俺汗かいちゃったし」

「やだ、もう待てない。一玖の匂い好きだからこのままがいい。・・・なぁ、して?」

ぎゅっと抱きついた架は、一玖の胸鎖乳突筋に沿って舌を這わせ耳朶を柔く噛む。

「っ、もお!ホント、架って時々エロ過ぎない?どこで覚えて来るの!?」

「どこでって・・・一玖としかしてないんだから、お前が教えてくれてるんだろ」

「俺、こんなの教えてない!」

「教えてくれてる。好きなヤツにこうやって触りたくなるってこととか、触ってほしいってこととか・・・・・・な、もうベッド、行こ?」

悩ましげに瞳を揺らして、架が一玖の手を引く。
寝室に入ると、ベッドの横に立った架が一玖のスーツのジャケットを脱がせ、ネクタイを解く。

「俺のは、一玖が脱がせてくれるだろ・・・?」

上目遣いで見上げて来たかと思えばすぐに視線を外し伏し目がちに瞬きをする架。
初めの頃はキスだけで涙を溜めていた彼が、表情だけでこんなにもいやらしく誘うようになったのか、と一玖は悦びの中にも不安を募らせる。

「~~~っ!そうやってフロントで客誘惑してんの!?  だからいつも言い寄られてるんだろ!?知ってるんだからな!」

「は・・・?  なんのこと?」

「なんでもないよ。とにかく、今日は架が自分の罪深さを反省するまで寝かさないから」

「罪って何の!?」

「誘惑罪でしょ、顔面凶器罪でしょ、あとは窃盗罪。俺の心を盗んだ重罪だよ」

「ちょっ、全部言い掛かり・・・ぅむっ」

一玖は反論しようとする架の唇を塞ぎ、ベッドに押し倒す。

「そんな罪、犯してないんだけど!」

「まだあった。恋人の前で他の男のナニをへーっきでしゃぶっちゃう重~い罪が!」

「何年前の事言ってんだよ!散々謝ったし、一回きりじゃん!ほんっっっとしつこい!」

「だから架は終身刑。もう一生俺から逃げれないからね」

真剣な彼の眼差しに、プロポーズのようなその言葉に、自分を包む一玖の香りに、架は心も体も捕まってしまった、と降参したような気持ちになる。

「何年経っても恥ずかしいヤツ。だったらお前は監禁罪だな。俺をこんな僻地まで無理矢理連れて来て・・・」

一玖の頬を両手でバチンと挟んで、架は唇を寄せる。

「一生かけて罪を償えよな」

「それって・・・」

うるっ、と一玖の黒い瞳が潤む。
強く一玖を抱き締めて、架はもう一度キスをした。

「はは、こんくらいで情けねぇヤツ。いいから返事!」

「・・・ハイ!」


初めて見る一玖の泣き顔に、架の胸が キュンと高鳴る。
ふわっと香る架の匂いに、一玖はこれ以上ないくらいの幸せを感じた。



まるでお互いの嗜好が移り合ったように───・・・







END




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