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8 「どうするのが、正解?」
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どう対応するのが正解だった?
……正直、かなり慌ててしまった。
顔なじみの店員をプライベートで誘うのは、蓮くんにとっては普通のこと、か。
馬鹿みたいだ。
もちろん何か含みのある行動でないことは分かっているけど。
何というか、僕にとって彼は眩し過ぎる太陽で――
近付いたら。
イカロスみたいに焼け落ちるんじゃないか、って。
何を大袈裟なことを、と思う。
だけど、頭では分かっていても。
相手が「蓮くん」だから。
僕は冷静でいられる自信があまりない。
いつも笑顔で甘え上手で、やんちゃで弟みたいだなと思った翌日には、お仕事スタイルでカッコ良くキメてきてドキドキしたり、ビックリさせられたり。
ほぼ毎日、元気?って店に顔出してこっちを気遣ってくれて、その綺麗な笑顔を見るだけでパワーチャージが出来る、そんな天使みたいな生き物がこの世にいるなんて、それだけでありがたいなぁと思ってたのに。
……一緒に出掛ける??
……そんなことして、今まで通りの距離感でいられるのだろうか?
はぁ、と小さく溜息を吐く。
――自分のトラウマを何とかしたいとは思っていて。
恋愛とか、人と深く関わることを避けたい訳じゃない。
でもそれは自分に釣り合う人を望んでいるのであって、蓮くんみたいな圧倒的恋愛強者とどうにかなりたいなんて高望みは全っ然してない…!
僕と蓮くんじゃ、恋愛ヒエラルキーの底辺とトップ。経験値とかスキルとか、何もかもかけ離れ過ぎてる。
だから変に意識しないよう適度な距離を崩さず頑張ってきたのに、何やってるんだ僕は…!
――でも『ツキナギ』に行けるチャンスをみすみす逃すなんて、僕にはムリだった。
……こうなってしまっては仕方ない。
ここはひとつ兄になったような気持ちで接していく作戦で行こうと思う。
いつも通りに。
カフェという舞台上で役割を演じている時のような僕でいるのが正解、なんだ。
――きっと。
……正直、かなり慌ててしまった。
顔なじみの店員をプライベートで誘うのは、蓮くんにとっては普通のこと、か。
馬鹿みたいだ。
もちろん何か含みのある行動でないことは分かっているけど。
何というか、僕にとって彼は眩し過ぎる太陽で――
近付いたら。
イカロスみたいに焼け落ちるんじゃないか、って。
何を大袈裟なことを、と思う。
だけど、頭では分かっていても。
相手が「蓮くん」だから。
僕は冷静でいられる自信があまりない。
いつも笑顔で甘え上手で、やんちゃで弟みたいだなと思った翌日には、お仕事スタイルでカッコ良くキメてきてドキドキしたり、ビックリさせられたり。
ほぼ毎日、元気?って店に顔出してこっちを気遣ってくれて、その綺麗な笑顔を見るだけでパワーチャージが出来る、そんな天使みたいな生き物がこの世にいるなんて、それだけでありがたいなぁと思ってたのに。
……一緒に出掛ける??
……そんなことして、今まで通りの距離感でいられるのだろうか?
はぁ、と小さく溜息を吐く。
――自分のトラウマを何とかしたいとは思っていて。
恋愛とか、人と深く関わることを避けたい訳じゃない。
でもそれは自分に釣り合う人を望んでいるのであって、蓮くんみたいな圧倒的恋愛強者とどうにかなりたいなんて高望みは全っ然してない…!
僕と蓮くんじゃ、恋愛ヒエラルキーの底辺とトップ。経験値とかスキルとか、何もかもかけ離れ過ぎてる。
だから変に意識しないよう適度な距離を崩さず頑張ってきたのに、何やってるんだ僕は…!
――でも『ツキナギ』に行けるチャンスをみすみす逃すなんて、僕にはムリだった。
……こうなってしまっては仕方ない。
ここはひとつ兄になったような気持ちで接していく作戦で行こうと思う。
いつも通りに。
カフェという舞台上で役割を演じている時のような僕でいるのが正解、なんだ。
――きっと。
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