百合の花咲く古本屋 ~満開版~

 過去の出来事から、恋愛に対して臆病になってしまった大学一回生の女の子、高宮葵。
 日課のジョギングをしていたある日、いつもとは違うルートを走っていたところ、子どもの頃に通った商店街へと辿り着く。
 懐かしさに胸を熱くしながら進んでいると、若い美人の女性が経営する古書店に目を引かれる。
 それはあの日、失恋した相手に似ていて……。
 数奇な巡り合わせからその女性店主と話すようになった葵は、その並々ならない優しさに心を解され、トラウマとも呼べる過去を打ち明ける。
 その女性、桐島藍子は、そんな内容の話すらも受け入れ、優しく包み込んでくれた。
 その上で、

「私を好きになるかもしれない――なら、全く恋愛経験のない私のことを、本当に好きになってくれませんか?」

 とんでもなくぶっ飛んだことを言い始めた。
 しかしそれは、様々なジャンルを書きこなす作家である彼女が、唯一書いたことのない『恋愛小説』を書くための材料にもなるのだと話すが、果たして……?

 トラウマ背負う大学生と、優しく大人な小説家。
 2人の出会いの行く末は……。
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