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428結婚話
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国王との夕食は王子達、サリナ姫、勇者の3人も同席。しっかりとダイフクの席まで用意されていた。
初めは今回の旅の話をしていたが、話題はこれからの事へ
「OZの皆さんはカーラさんとダリウスさんの結婚式に参加されるのですよね。」
「そうだね。もう少ししたら、王都を出発するよ。」
「拓さん、是非、写真を一杯とって来て。カーラさんって美人だし、きっと花嫁姿も素敵なんだろうな。」
「由美ちゃんって花嫁に憧れているよね。式は教会、それとも神前?」
「どちらも憧れるけど、教会かな。純白のドレスに憧れるし、お色直しもしてみたい。
どうせなら、2通りの結婚式を挙げるのも良いわよね。」
由美と拓が話していると、王子達が不思議そうな顔をする。
「拓殿、由美殿。教会と神前は何が違うのだ?名前から言って教会で行うのと、神の前という意味だと思うのだが?
それに、拓殿はどうして由美殿の世界についてそんなに詳しい?」
エドモンド第1王子が聞いてくる。
拓は由美達から元の世界の話を聞いていたことにしようかとも思ったが・・・
拓が国王の方を見ると、周囲のメイド達に部屋から出て行くように指示を出す。
「話していませんでしたが、私も勇者達と同時に異世界から来た人間です。」
「・・・やはり、そうだったのか。それなら拓殿の異常な魔力保有量も納得できる。」
「サリナは知っていたのか?」
「はい。お兄様達に話せずにいた事、申し訳ありませんでした。」
「いや、事情が有ったのだろう。簡単に話せる事ではないしな。」
「だとしたら、拓殿は城で生活すれば良いのでは・・・って既に断りを入れているのか。」
ギルベルト第2王子の言葉に拓だけでなく国王も頷く。
登城しても第3騎士団の宿舎に泊り、貴族達と距離を置いている拓。
城での生活を望んでいないのは王子達にも明白だった。
拓は冒険者としての生活をする事を望んでいると話すと、王子達は拓達の世界の結婚式について聞いてくる。
流石に背景が分からないと理解できないだろうと、宗教、キリスト教や仏教の説明から入り結婚式の形式について説明をする。
「宗教に関係なく結婚式を挙げるのか。面白い世界だな。」
「正直、私達の国は信心深い人は少ないから。その辺は自由な人が多いですね。」
この世界とは違う文化に王子だけでなく、国王もサリナ姫も興味深く聞いている。
他にも色々と聞きたいみたいだったが、食事も終わりまた改めてとなった。
その日の夜は城に泊ることになり、OZの3人それぞれに部屋が用意されていたのだが
「来るとは思っていたが、流石にここでは止めておかないか。」
拓がガラの部屋に顔を出すと、先に言われてしまう。
「城に部屋を用意された時点でこうなるとは思ったけど、部屋が豪華なだけで不自由だよな。
だったら、レオを誘って城の中を散策しないか?綺麗な庭も有るんだよ。
月明かりも有るから夜でも楽しめると思う。」
拓が部屋の外に待機していた兵士に庭を散歩してくる事を話すと
「少しお待ちください。」
そう言って席を外すと、直ぐにオリバー隊長がやって来た。
「OZの皆さん、私の方で案内させて頂きます。」
「いえ、そんなオリバーさんの手を煩わせる事では有りませんので。それに外なら普通に魔法を使って姿を消しても問題無いですし。」
「普通ならそうなのですが、今日は普段より多くの令嬢が登城されていますので念のためです。」
「暇なんですかね。」
貴族と距離を取って来た拓がズゲベ侯爵家の結婚式に出席するという話が貴族内に広がり、式典に合わせて拓と接点を持とうと集まって来ている。
オリバー隊長としては女性に甘い拓が誘惑に負けてしまうのではないかと心配だった。
拓が求めるのなら良いが、貴族社会の結婚は拓が考えているような甘いだけの世界ではないと。
実際には、無駄な心配なのだが・・・
初めは今回の旅の話をしていたが、話題はこれからの事へ
「OZの皆さんはカーラさんとダリウスさんの結婚式に参加されるのですよね。」
「そうだね。もう少ししたら、王都を出発するよ。」
「拓さん、是非、写真を一杯とって来て。カーラさんって美人だし、きっと花嫁姿も素敵なんだろうな。」
「由美ちゃんって花嫁に憧れているよね。式は教会、それとも神前?」
「どちらも憧れるけど、教会かな。純白のドレスに憧れるし、お色直しもしてみたい。
どうせなら、2通りの結婚式を挙げるのも良いわよね。」
由美と拓が話していると、王子達が不思議そうな顔をする。
「拓殿、由美殿。教会と神前は何が違うのだ?名前から言って教会で行うのと、神の前という意味だと思うのだが?
それに、拓殿はどうして由美殿の世界についてそんなに詳しい?」
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「サリナは知っていたのか?」
「はい。お兄様達に話せずにいた事、申し訳ありませんでした。」
「いや、事情が有ったのだろう。簡単に話せる事ではないしな。」
「だとしたら、拓殿は城で生活すれば良いのでは・・・って既に断りを入れているのか。」
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登城しても第3騎士団の宿舎に泊り、貴族達と距離を置いている拓。
城での生活を望んでいないのは王子達にも明白だった。
拓は冒険者としての生活をする事を望んでいると話すと、王子達は拓達の世界の結婚式について聞いてくる。
流石に背景が分からないと理解できないだろうと、宗教、キリスト教や仏教の説明から入り結婚式の形式について説明をする。
「宗教に関係なく結婚式を挙げるのか。面白い世界だな。」
「正直、私達の国は信心深い人は少ないから。その辺は自由な人が多いですね。」
この世界とは違う文化に王子だけでなく、国王もサリナ姫も興味深く聞いている。
他にも色々と聞きたいみたいだったが、食事も終わりまた改めてとなった。
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拓がガラの部屋に顔を出すと、先に言われてしまう。
「城に部屋を用意された時点でこうなるとは思ったけど、部屋が豪華なだけで不自由だよな。
だったら、レオを誘って城の中を散策しないか?綺麗な庭も有るんだよ。
月明かりも有るから夜でも楽しめると思う。」
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「少しお待ちください。」
そう言って席を外すと、直ぐにオリバー隊長がやって来た。
「OZの皆さん、私の方で案内させて頂きます。」
「いえ、そんなオリバーさんの手を煩わせる事では有りませんので。それに外なら普通に魔法を使って姿を消しても問題無いですし。」
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「暇なんですかね。」
貴族と距離を取って来た拓がズゲベ侯爵家の結婚式に出席するという話が貴族内に広がり、式典に合わせて拓と接点を持とうと集まって来ている。
オリバー隊長としては女性に甘い拓が誘惑に負けてしまうのではないかと心配だった。
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