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427嫉妬
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拓が広間を通ると、オリバー隊長が居るというのに女性が群がり今回の式典についてお祝いの言葉を述べて来る。
それも、拓だけでなくガラやレオにまで。ただ、スキンヘッドで見た目がやくざなレオが怖いのかガラの方への数が多い。
ガラやレオの身体にベタベタ触っている女性を見て
「もしかして皆さんはガラやレオの逞しい身体を目当てに来ているのですか?
同じ男性としても魅力的な身体だと思いますが、余りにも露骨な行為は如何でしょう。」
女性に甘いと思われている拓の不機嫌な態度に、女性陣はガラやレオ、そして拓から少し距離を取る。
「皆様のお心遣い、ありがとうございます。これからオリバー隊長を交え、特別な相談をするので失礼させて頂きます。」
拓はそう言うと、女性陣に道を開けてもらい庭の方へと歩き出す。
「拓殿が女性にあの様に言うなんて珍しいですね。」
「そうですか?流石にガラやレオにまで触手を伸ばして来るなんて放置できないですから。」
オリバー隊長は拓でも流石に仲間をダシにされるのは許せないかと思っていたが、拓はガラの弾力のある分厚い胸板、レオの太い腕、拓自身が触りまくりたいのを我慢しているというのにベタベタと触りやがってという嫉妬からの発言。
只、ガラとレオが女性と絡んでいる姿も見てみたいと考えてしまう、とても残念な拓だった。
目的の庭に出ると月明かりの下で小さな青い花が咲いていた。
拓は光魔法を使い、花をライトアップをしてみる。
光に浮かぶ青い花。更に光の蝶を花の上を舞う。
「美しい。」
とても幻想的でガラ、レオだけでなくオリバー隊長も目を奪われ思わず声が出てしまう。
庭園の方が光るのを見て警備の兵士達も駆けつけてきたが、中心に拓とオリバー隊長が居るのを見て黙ってその美しい景色を眺めていた。
「さて、フィナーレと行きましょうか。」
周囲を飛んでいた光の蝶が空へと舞い上がり弾けて光の花を咲かせると、庭園の周囲から大きな拍手が上がる。
いつの間にか多くの人が集まり、拓の光の競演を見ていた。
拓は集まった人達にお辞儀をすると、直ぐにその場を離れ城内の散策を続ける事に・・・
「拓、凄いな。また魔法の腕前が上がったんじゃないか?」
「キラーアント退治をしてから、今までよりも魔力操作が楽になって来たんだよね。」
「すげぇな。未だ上を目指せるのかよ。」
「実は治療魔法の腕もちょっと上がって無駄無く使えるようになったんだよ。これでハックに対しもう少し兄弟子風を吹かせられるかな。」
「この際、拓が師匠を名乗っても良いんじゃないか?」
「それは無理。俺がやってることってハックの前で治癒魔法を使って見せているだけだから。薬の知識なんて俺より上だしね。
俺も頑張ろうと思ったけど、水晶の球の魔道具で対応出来るのなら別に良いかと思って。」
「拓の場合、ちょっと特殊で医者を目指している訳では無いから良いんじゃないか。」
「だよね。その分、ハックには良い医者になってもらいたいな。後はルーカスだけど、何を目指していると思う?」
「騎士なんじゃないか?」
「・・・俺は魔導士だけど、それで良いんだよな?なら、防具用にキラーアントの素材を渡しておくか。」
「拓との特訓は効果的だから問題ねぇだろ。と言っても、ちょっと盲目的な気がするけどな。」
「だよね。あの盲目的な状態は、俺の方が心配になってくるよ。」
笑って話す3人の会話を聞いて、オリバー隊長は苦笑するしかなかった。
「しかし拓殿は、本当にハック様とルーカス様の事を気に掛けていますね。」
「頑張り屋の良い子達ですからね。微力ですが、少しくらいは応援させてもらいますよ。」
オリバー隊長には拓の言う少しという台詞に違和感しかなく、もはや2人の師匠と名乗って良いのではないかと思っていた。
貴族達も拓が特別に目を掛けているのを分かっていて、公言していないだけで師匠という立場だと考えていた。
次の日、拓が城を出る前にヨギ魔導士からオニキスに関する資料のコピーと拓が手に入れた原本を渡す。
そして、見送りに来てくれたサリナ姫、勇者の3人には、今度自分の前で昨夜の光魔法を見せてくれるようにとお願いされていた。
それも、拓だけでなくガラやレオにまで。ただ、スキンヘッドで見た目がやくざなレオが怖いのかガラの方への数が多い。
ガラやレオの身体にベタベタ触っている女性を見て
「もしかして皆さんはガラやレオの逞しい身体を目当てに来ているのですか?
同じ男性としても魅力的な身体だと思いますが、余りにも露骨な行為は如何でしょう。」
女性に甘いと思われている拓の不機嫌な態度に、女性陣はガラやレオ、そして拓から少し距離を取る。
「皆様のお心遣い、ありがとうございます。これからオリバー隊長を交え、特別な相談をするので失礼させて頂きます。」
拓はそう言うと、女性陣に道を開けてもらい庭の方へと歩き出す。
「拓殿が女性にあの様に言うなんて珍しいですね。」
「そうですか?流石にガラやレオにまで触手を伸ばして来るなんて放置できないですから。」
オリバー隊長は拓でも流石に仲間をダシにされるのは許せないかと思っていたが、拓はガラの弾力のある分厚い胸板、レオの太い腕、拓自身が触りまくりたいのを我慢しているというのにベタベタと触りやがってという嫉妬からの発言。
只、ガラとレオが女性と絡んでいる姿も見てみたいと考えてしまう、とても残念な拓だった。
目的の庭に出ると月明かりの下で小さな青い花が咲いていた。
拓は光魔法を使い、花をライトアップをしてみる。
光に浮かぶ青い花。更に光の蝶を花の上を舞う。
「美しい。」
とても幻想的でガラ、レオだけでなくオリバー隊長も目を奪われ思わず声が出てしまう。
庭園の方が光るのを見て警備の兵士達も駆けつけてきたが、中心に拓とオリバー隊長が居るのを見て黙ってその美しい景色を眺めていた。
「さて、フィナーレと行きましょうか。」
周囲を飛んでいた光の蝶が空へと舞い上がり弾けて光の花を咲かせると、庭園の周囲から大きな拍手が上がる。
いつの間にか多くの人が集まり、拓の光の競演を見ていた。
拓は集まった人達にお辞儀をすると、直ぐにその場を離れ城内の散策を続ける事に・・・
「拓、凄いな。また魔法の腕前が上がったんじゃないか?」
「キラーアント退治をしてから、今までよりも魔力操作が楽になって来たんだよね。」
「すげぇな。未だ上を目指せるのかよ。」
「実は治療魔法の腕もちょっと上がって無駄無く使えるようになったんだよ。これでハックに対しもう少し兄弟子風を吹かせられるかな。」
「この際、拓が師匠を名乗っても良いんじゃないか?」
「それは無理。俺がやってることってハックの前で治癒魔法を使って見せているだけだから。薬の知識なんて俺より上だしね。
俺も頑張ろうと思ったけど、水晶の球の魔道具で対応出来るのなら別に良いかと思って。」
「拓の場合、ちょっと特殊で医者を目指している訳では無いから良いんじゃないか。」
「だよね。その分、ハックには良い医者になってもらいたいな。後はルーカスだけど、何を目指していると思う?」
「騎士なんじゃないか?」
「・・・俺は魔導士だけど、それで良いんだよな?なら、防具用にキラーアントの素材を渡しておくか。」
「拓との特訓は効果的だから問題ねぇだろ。と言っても、ちょっと盲目的な気がするけどな。」
「だよね。あの盲目的な状態は、俺の方が心配になってくるよ。」
笑って話す3人の会話を聞いて、オリバー隊長は苦笑するしかなかった。
「しかし拓殿は、本当にハック様とルーカス様の事を気に掛けていますね。」
「頑張り屋の良い子達ですからね。微力ですが、少しくらいは応援させてもらいますよ。」
オリバー隊長には拓の言う少しという台詞に違和感しかなく、もはや2人の師匠と名乗って良いのではないかと思っていた。
貴族達も拓が特別に目を掛けているのを分かっていて、公言していないだけで師匠という立場だと考えていた。
次の日、拓が城を出る前にヨギ魔導士からオニキスに関する資料のコピーと拓が手に入れた原本を渡す。
そして、見送りに来てくれたサリナ姫、勇者の3人には、今度自分の前で昨夜の光魔法を見せてくれるようにとお願いされていた。
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