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特訓が終わり、拓達が王都に戻ると、門で待ち構えていたのは第3騎士団の兵士。
「拓殿、やっと戻ってきましたね。」
「やっとと言うか、予定の10日間が終わりましたから。充実した10日間でした。
浩司、由美ちゃん、里香ちゃん、また時間を作って特訓を行なおうね。じゃぁ。」
拓がその場から逃げようとすると、立ちはだかるオリバー隊長。
「オリバー隊長もここに居ましたか。では、勇者を城まで送るのをお願いします。」
「拓殿。実際にどの程度の乱戦で使えるのか確かめさせてもらえないでしょうか。勿論、危険を考え拓殿のサポートを付けてですが。」
「・・・はい。」
拓はオリバー隊長に引きずられる様にして城へ向かうことになった。
可能であれば、実際に魔獣討伐を行いたいので10日間ほど付き合ってほしいと言う。
拓はガラとレオを見るが、2人は「終わったら連絡を寄こせ。」そう言って手を振って拓を見送っていただけだった。
登城すると迎えてくれたのはバラン将軍と護衛に付いて来ていた兵士達。
兵士達は随分と疲れている様に見える。
「拓殿に簡単に巻かれたので、この10日間は特訓を行っていた。腕を上げているから楽しみにしておいてくれ。」
「・・・」
バラン将軍の笑顔が少し怖い。
見張が居たら空は飛べないし、ガラ達もダンジョンで手に入れた剣の特訓がし難いので仕方ない。
正直、転生者4人が揃えば護衛は意味が無いのではないだろうか。
勇者の3人の攻撃力は誰よりも強く、拓が居れば秘密裏に自由に行動が出来る。
慢心するのは危険だが、対魔獣なら護衛の兵士が居ると足手まといになりかねない。
かといって、空を飛べる事や上級魔法を使えることを口外する気は無いので仕方ないだろう。
その日は特訓帰りという事も有り、拓達は第3騎士団との訓練は無く国王達との食事なのだが
「拓殿、浮かない顔をしてどうした?」
拓は普通に食事をしている様にしていたが、国王には普段とは違う事が分かるみたいだ。
「いえ、バラン将軍の事なので明日は浩司達だけでなく、私も地獄の特訓を受けさせられるのではないかと心配しています。」
「地獄の特訓?」
「失礼ながら、この城に居る上の立場の方々は笑顔で限界まで扱きまくる特徴がある様ですので。」
「はっはっは、拓殿は随分と気に入られているみたいだな。普通ではそこまで付き合ってもらえないぞ。」
「・・・私としては普通で良いです。」
「この間会った時、バランも随分と力が入っていたからな。力を付けるのに良い機会だと思ってくれ。」
登城した時のバラン将軍の笑顔を思い出す拓。
やはり怖いと思ったのは正しい感覚だった。
国王に今後の話を伺うと勇者3人のサポート力を確認し、問題なければ実際の魔獣討伐へと向かう予定らしい。
多分、3人のサポート力を確認するのと同時に、拓との試合を行なおうと考えているのではないかと・・・
拓が第3騎士団の宿舎に泊るため、オリバー隊長が同行してくれたので明日の予定について聞いてみるが何も教えてくれない。
宿舎についてパウロ、ヨーゼフが挨拶をしに部屋に顔を出してくれたが、軽くハグをするだけで
「明日が有るから、ゆっくりと休んでくれ。」
それだけ言って帰ってしまう。
「ダイフク。絶対にバラン将軍は碌な事を考えてないぞ。これは国王も明日の内容を知っているだろうな。
国のトップに立つ人間ってかなりの曲者みたいだね。」
「拓殿、やっと戻ってきましたね。」
「やっとと言うか、予定の10日間が終わりましたから。充実した10日間でした。
浩司、由美ちゃん、里香ちゃん、また時間を作って特訓を行なおうね。じゃぁ。」
拓がその場から逃げようとすると、立ちはだかるオリバー隊長。
「オリバー隊長もここに居ましたか。では、勇者を城まで送るのをお願いします。」
「拓殿。実際にどの程度の乱戦で使えるのか確かめさせてもらえないでしょうか。勿論、危険を考え拓殿のサポートを付けてですが。」
「・・・はい。」
拓はオリバー隊長に引きずられる様にして城へ向かうことになった。
可能であれば、実際に魔獣討伐を行いたいので10日間ほど付き合ってほしいと言う。
拓はガラとレオを見るが、2人は「終わったら連絡を寄こせ。」そう言って手を振って拓を見送っていただけだった。
登城すると迎えてくれたのはバラン将軍と護衛に付いて来ていた兵士達。
兵士達は随分と疲れている様に見える。
「拓殿に簡単に巻かれたので、この10日間は特訓を行っていた。腕を上げているから楽しみにしておいてくれ。」
「・・・」
バラン将軍の笑顔が少し怖い。
見張が居たら空は飛べないし、ガラ達もダンジョンで手に入れた剣の特訓がし難いので仕方ない。
正直、転生者4人が揃えば護衛は意味が無いのではないだろうか。
勇者の3人の攻撃力は誰よりも強く、拓が居れば秘密裏に自由に行動が出来る。
慢心するのは危険だが、対魔獣なら護衛の兵士が居ると足手まといになりかねない。
かといって、空を飛べる事や上級魔法を使えることを口外する気は無いので仕方ないだろう。
その日は特訓帰りという事も有り、拓達は第3騎士団との訓練は無く国王達との食事なのだが
「拓殿、浮かない顔をしてどうした?」
拓は普通に食事をしている様にしていたが、国王には普段とは違う事が分かるみたいだ。
「いえ、バラン将軍の事なので明日は浩司達だけでなく、私も地獄の特訓を受けさせられるのではないかと心配しています。」
「地獄の特訓?」
「失礼ながら、この城に居る上の立場の方々は笑顔で限界まで扱きまくる特徴がある様ですので。」
「はっはっは、拓殿は随分と気に入られているみたいだな。普通ではそこまで付き合ってもらえないぞ。」
「・・・私としては普通で良いです。」
「この間会った時、バランも随分と力が入っていたからな。力を付けるのに良い機会だと思ってくれ。」
登城した時のバラン将軍の笑顔を思い出す拓。
やはり怖いと思ったのは正しい感覚だった。
国王に今後の話を伺うと勇者3人のサポート力を確認し、問題なければ実際の魔獣討伐へと向かう予定らしい。
多分、3人のサポート力を確認するのと同時に、拓との試合を行なおうと考えているのではないかと・・・
拓が第3騎士団の宿舎に泊るため、オリバー隊長が同行してくれたので明日の予定について聞いてみるが何も教えてくれない。
宿舎についてパウロ、ヨーゼフが挨拶をしに部屋に顔を出してくれたが、軽くハグをするだけで
「明日が有るから、ゆっくりと休んでくれ。」
それだけ言って帰ってしまう。
「ダイフク。絶対にバラン将軍は碌な事を考えてないぞ。これは国王も明日の内容を知っているだろうな。
国のトップに立つ人間ってかなりの曲者みたいだね。」
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