懐妊蜜偽~紳士な御曹司は溺愛彼女の身籠もりを疑わない~
「僕の子、だよな?」
それがなにを指すのか私にはまったくわからなかった。
彼曰く、私は彼の子供を妊娠しているらしい。
確かに、夢と恋が両方破れたあの日、なにもかも忘れたくてたまたまバーで一緒だった彼と寝た。
しかも翌朝、彼が目を覚ます前に帰ったので、二度と会うことはないだろうと思っていた。
それが、派遣先の専務として再会するなんて誰が思う?
妊娠しているなんて自覚がない。
なのに彼は責任を取るから結婚しようと真剣だ。
いったん、返事は保留にしてもらった翌日。
あれがきたので妊娠はしていないと証明された。
しかし、私が彼に告げるよりも早く、周りに言いふらされ。
さらに彼の不幸な境遇を聞き、どんなに子供ができたのが嬉しいのか知るとますます言い出せなくなる。
そのうえ、私の夢の実現に彼が手を貸してくれるとなると躊躇いが生まれる。
彼に早く真実を告げなきゃ。
でも夢は実現したい。
ふたつの間で揺れる心。
どんどん言えない状況に追い込まれていき、私は――。
森杏美(もりあずみ) 24歳
東和損保コールセンターに派遣社員として勤務
本業はカメラマン
夢はプロカメラマンになること
頑張り屋で努力家
サバサバしているようで純情
思いやりがあり、優しい
×
山越惣一朗(やまこしそういちろう)29歳
東和損保社長の息子で専務
物腰柔らかく絵に描いたようないい男
その反面、押しが強く打算的
こうと決めたら人の話はあまり聞かない?
不幸な子供時代を送り、温かい家庭を渇望する人
夢のために貴方を欺く私を、許してくれますか……?
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いったん、返事は保留にしてもらった翌日。
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そのうえ、私の夢の実現に彼が手を貸してくれるとなると躊躇いが生まれる。
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