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何もしなくて満点だよ?

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クラスメイト達の魔法を見てシオンはショボいなーと思ってしまった。

「そりゃ、バーニングハート家には蒼さんと紅さんがいるからな~」
「うん、シオンの家がおかしいのよ?」
「1年生ではこれでも優秀なくらいだぞ?」

なんと!
どうやら私の感覚が麻痺しているようだ。

「ならば、私も本当の魔法を見せてやらないとね!」

おや?シオンって魔法が使えたっけ?

「シオンって魔法が使えたの?」

メリッサの言葉にシオンは頬を膨らませた。

「もうっ!お兄様やランちゃんほどじゃないけど最低限の魔法は使えるよ~」
「そうなんだ!シオンが魔法を使っている所を見たことないから、知らなかったわ」

むふふふ!
これは本気を出して驚かせちゃおうかな♪

「ダメよ!絶対に本気をだしたらダメなんだからね!」

フィーネが姿を現して注意した。

「なんでよ~」
「この演習場を木っ端微塵にする気なの!?自重って言葉を覚えてよ!蒼さんから言われているんだからね!」

!?

「あ、蒼さんに?」
「そうよ!シオンがバカやらないように見張っていてねって言われたのよ」

クソー!
蒼さんの判断じゃ本気はだせないよね。

「でも、私も魔法を撃ちたいの!」
「…………その理由は?」

「ストレス発散に良いから♪」

フィーネはにっこり笑うと何処からかハリセンを取り出し、シオンの頭を叩いた。

「はい!アウトーーーー!!!!!」
「ぎゃん!?何するのよー!」

シオンは飛び回るフィーネを追いかけ回すのだった。

ジーーーー!!!!!

「うん?あれ?みんな、こっちを見てる???」

はい、妖精はこの世界では珍しい………うんぬんかんぬん……………

と、いうことでフィーネに注目が集まったのでした。

「ちょっと!説明が雑過ぎない!?」

魔法の先生であるホーク先生ですら妖精のフィーネに釘付けだった。

ああ、美しすぎるって罪よね~♪
フィーネはこの状況に満足感を覚えていた。

「フィーネってブレないわね………カーマイン!GO!!!」

子龍の一匹がフィーネを追いかけ回した。

「ちょっ!?シオン、止めさせてーーーー!!!この子の甘噛みってけっこう痛いのよ~~~!」

ヒュンヒュンと逃げ回るフィーネに、カーマインは楽しそうに飛び回った。

「かくなるうえは!」

フィーネはシオンに向かって飛んでいき、目の前で急カーブして避けた。

「ほぇ?」

カーマインは避けられずシオンにぶつかった。

「ヘブシッ!!!?」

シオンはそのまま後ろへ倒れるのだった。

「「シオン!?」」


こうして目を回したシオンは保険室へ運ばれるも、魔法授業は満点を貰うのでした。

「あれだけ子龍を使役するとは素晴らしい!」

結局、魔法は放てないシオンだった。



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